12月の野菜の生育状況と価格見通し2018年12月6日
農水省は12月5日、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の12月の生育状況と価格見通しについて主要産地等から聞き取り調査を行いその結果を公表した。
根菜類、葉茎菜類では10月下旬以降気温が平年を上回って推移したため、9月の長雨・日照不足や台風により遅延していた生育が回復した。果菜類ではキュウリやナスなどが10月下旬以降日照時間が平年を上回ったため生育は良好となった。
品目別には次の通り。
▽ダイコン=入荷シェア50%の千葉県、41%の神奈川県で10月下旬以降気温が平年を上回って推移したため、9月の長雨や日照不足、台風による塩害で生育が遅延していたほ場で生育が回復。出荷が後ろ倒しになった。
11月の出荷量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。12月も出荷数量が多い状況が続きそうだ。
▽ニンジン=千葉県(同82%)で9月の長雨や日照不足、台風による塩害で生育が遅延したため11月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回った。その後生育が回復傾向で12月は出荷数量、価格ともに平年並みに戻る見込み。
▽ハクサイ=茨城県(同96%)で育成は大玉傾向で育成も前進傾向。価格は平年を下回って推移した。12月も出荷数量が多い状況が続きそうだ。
▽キャベツ=愛知県(同49%)、千葉県(27%)、茨城県(12%)で10月下旬以降の気温が平年を上回って推移したため9月の長雨・日照不足や台風の被害により生育が遅延したが、生育が回復し出荷が後ろ倒しになった。12月も出荷数量が多くなる見込み。
▽ホウレンソウ=群馬県(同37%)、茨城県(同32%)で出荷の前倒しでほ場に残る株数が減少したものの後続の育成が前進しているため、12月の出荷数量は総じて平年並み。価格も平年並みになりそうだ。
▽ネギ=千葉県(同24%)、茨城県(32%)、千葉県(10%)で生育が平年並みで、出荷数量や価格も平年並みで推移する見込み。
▽レタス=静岡県(同26%)、長崎県(11%)で出荷数量が多い状況が続く見込み。価格は平年を下回って推移している。
▽キュウリ=宮崎県(同35%)において11月中旬以降、日照時間が平年並みになったため12月後半の出荷数量は平年並みに戻る見込み。千葉県(同20%)や埼玉県(同16%)の生育は平年並み。
▽ナス=高知県(同62%)と福岡県(18%)で11月中旬以降日照時間が概ね平年並みで推移し、開花状況が平年並みになったため12月後半の出荷数量は平年並みに戻る見込み。
▽トマト=熊本県(同41%)と栃木県(同15%)において、10月下旬以降気温と日照時間が概ね平年を上回ったため育成が良好に。開花状況・着果状況は良好で12月の出荷数量は平年を上回り価格は平年を下回ると予測されている。
▽ピーマン=宮崎県(同33%)や高知県(同15%)で11月中旬以降日照時間が概ね平年並みに推移したため開花状況も平年並みに。12月後半の出荷数量は平年並みに戻りそうだ。
▽バレイショ=(北海道が同80%)▽サトイモ=(埼玉県が同58%)は出荷数量・価格ともに平年並みで推移する見込み。
▽タマネギ=北海道(同95%)が6月中旬から7月中旬の長雨と7月中下旬の高温少雨に伴う育成の低下で在庫数量が減少。出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込みだ。
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