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【森島 賢・正義派の農政論】立憲の農業軽視2019年6月26日

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【森島 賢】

 立憲民主党が、参院選の選挙公約を、一昨日の24日に発表した。
 農政について、どんな公約をするのかと期待を込めて、さっそく読んでみた。しかし驚いた。12ページの公約の中で農政の部分は、たったの1行しかなかった。
 「農業者戸別所得補償により、農業者の所得を底上げします。」
 これだけである。これが、立憲の農政の全てなのだろうか。そうではないだろう。
 さし迫った農政問題として、日米交渉で、米国から農産物の関税の大幅な引き下げを要求されている。それを参院選後に受け入れる、という密約が疑われている。しかし、農業者に犠牲を強いるこの重大問題については、何も書いていない。
 これで選挙戦を戦う、というのだろうか。地方の農村の党員や支持者は、当惑しているだろう。多くの弱者も落胆している。
 いまからでも遅くない。この公約は、書き換えたらどうか。そうして、この公約を作った執行部は、公約の書き換えなどという不様なことを仕出かした責任を取って、交代するしかないだろう。

 立憲は、1人区で5野党が候補者を1本化したから楽勝できる、と考えているのではないか。それは慢心というしかない。
 これまでの選挙で5野党の得票数を足し算すると、与党の得票数に拮抗する、と足し算の上手な秀才たちがいう。しかし、選挙だからプラスαもあるしマイナスαもある。
 この公約では、農村にマイナスの逆風が吹きまくるだろう。この予想が秀才たちにはできない。

 

 

 立憲は、1人区が農村に多いことを知っているのだろうか。疑いたくなる。
 農協には全国で1041万人の組合員がいる。全て有権者である。これに家族の有権者を足し算すれば、全国の有権者1億609万人の20%程度になる。もしも投票率が50%なら、40%という大勢力になる。これは、全国での割合だから、1人区の農村では、もっと多くなるだろう。それだけの底力が農協にはある。
 秀才たちは、このことを知っているのだろうか。その上で農政公約を1行で済ますつもりなのだろうか。

 

 

 この公約で参院選を戦えといわれたら、農村の、ことに1人区で奮闘している党員たちは、当惑するだろう。党員たちだけではない。国民の大多数の弱者たちは、安倍一強の格差拡大の政治が、今後も果てしなく続くことに困惑するだろう。
 もしも、立憲の党内に民主主義があるなら、農村の党員たちは、立ち上がらねばならない。
 そのことを、5野党の支持者だけでなく、安倍一強政治に苦しめられている多くの弱者が願っている。
(2019.06.26)

(前回 シラケの参院選

(前々回 米中体制間抗争のもう1つの争点

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