【花ちゃん・消費者の目】「ゲノム編集」食品の安全性は?2019年10月12日
厚生労働省は9月19日、「ゲノム編集」技術で開発した食品の販売に関する届け出制度を10月1日から始める通知を出しました。事前に同省に相談し、開発した食品が制度の対象になると判断されれば、有害物質や外部から加えた遺伝子がないこと、技術の詳細などの情報を提出し、安全性審査なしで販売できるというものです。届け出は任意で違反しても罰則はありません。
一方、消費者庁は同日、「ゲノム編集」技術で開発した食品に関する食品表示は義務化しないという方針を示しました。「ゲノム編集」の安全面では従来の品種改良と同程度のリスクであり、科学的にも見分けられないからだそうです。本当にそれで消費者の安全が担保できるのかどうか、自分で判断できる方は少ないのではないでしょうか。
そもそも品種改良に関する私の知識はメンデルの法則止まりで、遺伝子組み換えや「ゲノム編集」技術についてはほとんど知識がありません。メンデルの法則の理解も怪しいもので、せいぜい「私の学校の成績が振るわないのは両親のせいだ」などと親に対して言い訳をするのが関の山でした。こんなことならもう少し勉強しておけば良かったと後悔しています。今頃になって慌てて勉強しているのはお恥ずかしい限りです。
「ゲノム編集」技術は、基本的には従来の交配育種に基づくため、交配による遺伝子の組換えの範疇を超えたものはできないということです。その意味では、「ゲノム編集」で誕生した食品の安全性と、従来の品種改良で生まれた食品の安全性が相等すると言えるかもしれません。しかし、それは開発者が外部から遺伝子を加えなかった場合です。罰則のない届け出制度でどうやってそれを担保できるのでしょう。
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【花ちゃん・消費者の目】
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