【原田 康・目明き千人】少子・高齢化時代への私案2020年3月17日
少子高齢化への政府や専門家と云われる人達の対策は効果に期待が出来ない。
先ず少子化であるが、昭和15年(1940年)の日本の年齢別の構成は正三角形で子供が土台となる安定した年齢別人口構造であった。現在は逆三角形とまではいかないが上が大きく下の方が小さい不安定な形だ。
年間の出生数を見ると昭和22~24年(1947~49年)が270万人の水準で第一次ベビーブームと言われた時代であった。その後も昭和47年(1972年)までは200万人の水準で維持したが平成2年(1990年)には120万人となり平成30年(2018年)は92万人である。
"貧乏人の子沢山"の時代から見れば豊かになったということである。子沢山の時代は子供も貴重な労働力で小学生もそれぞれの家庭に合わせた仕事を分担しており、新聞配達は中学生の仕事であった。テレビが一般の家庭にも普及をしたのは昭和30年代であり、インターネット、スマホもない時代なので「夜は早く寝床に入る」であった。
高齢化を見ると、兼好法師が徒然草の第七段で「命長ければ辱多し。長くとも四十(よそぢ)に足らぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ。そのほど過ぎぬれば、かたちを恥づる心もなく、...中略...、ひたすら世をむさぼる心のみ深く、もののあはれも知らずなりゆくなん、あさましき。」と言っている。徒然草が書かれたのは1330年頃で鎌倉時代である。この時代の40歳がどのような年齢であったか。平均寿命を見ると統計が正確となった明治、大正の時代は43~44歳である。現在の平均寿命は昭和35年(1960年)で男65.3、女70.2歳で平成30年(2018年)が男81.3、女87.3歳である。
単純な比較は出来ないが現在の40歳はいかにも若いが兼好法師は、年寄りは出しゃばらずに早くリタイアをして世代交代をすることこそ"めやすかるべけれ"である。
AI、IoTの時代には過去の経験が役に立つと思っているのは本人だけだ。初期の認知症も治療をせず、素直にそのまま受け入れるのが自然だ。
少子化対策には夜10時にはテレビ、スマホのスイッチを切って寝床に入る。高齢化対策は頑張らずに程々の年齢になったらリタイアをすることである。
(原田 康)
本コラムの記事一覧は下記リンクよりご覧下さい。
最新の記事
-
シンとんぼ(46)食の安全とは(4)毒性についての理解2023年6月3日
-
トマト病害虫雑草防除のネタ帳 施用法②【防除学習帖】第202回2023年6月3日
-
有機農業とは83 有機質資材を活用した施肥㉑【今さら聞けない営農情報】第202回2023年6月3日
-
「日本の農業高校とも交流したい」イタリアの農業専門学校 ローマ在住ジャーナリスト・茜ヶ久保徹郎【イタリア通信】2023年6月3日
-
メディアの「売れる記事」は間違った世論を誘導する【原田 康・目明き千人】2023年6月3日
-
農業理解に"つながり"大切 JA東京スマイル・眞利子伊知郎組合長(1)【未来視座 JAトップインタビュー】2023年6月2日
-
農業理解に"つながり"大切 JA東京スマイル・眞利子伊知郎組合長(2)【未来視座 JAトップインタビュー】2023年6月2日
-
農産物の大規模輸出産地づくり支援へ JAグループが初の合同説明会 全国から125団体参加2023年6月2日
-
【人事異動】農水省(6月5日付)2023年6月2日
-
「世界卓球選手権ダーバン大会」で活躍 日本代表10人が全農を訪問2023年6月2日
-
JR大阪駅でみのりみのるマルシェ「大阪の実り」10日に開催 JA全農2023年6月2日
-
ウクライナ危機で「水産物の安定供給脅かされるリスク顕在化」 「水産業の食料安保」を特集 水産白書2023年6月2日
-
国産練乳を使用「Panest×ニッポンエール練乳蒸しパン」新発売 JA全農2023年6月2日
-
【JA人事】JA八千代(千葉県)新組合長に鈴木秀昭氏(3月24日)2023年6月2日
-
【JA人事】JAかみはやし(新潟県)阿部元広組合長 を再任(5月27日)2023年6月2日
-
JAアクセラレーター第5期に採択「ISSA KITCHEN TOKYO」事業展開を加速 RelieFood2023年6月2日
-
(334)健康は「権利」?「義務」?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2023年6月2日
-
ヤマスイグループの株式を譲受 農林中金キャピタル2023年6月2日
-
農業の困りごとを相談「スーパー農家 トミさん/Agri-GPT」無料プラン提供2023年6月2日
-
旬のさくらんぼ「佐藤錦」のショートケーキなど期間限定で登場 銀座コージーコーナー2023年6月2日