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オミクロン株と日米地位協定【小松泰信・地方の眼力】2022年1月12日

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「県民が一番願ったことは憲法で保障された人権が守られる、基地のない平和な沖縄だ。しかし、復帰運動の根幹にあった県民の願いは今も実現していない」と語るのは衆院議員赤嶺政賢(あかみね・せいけん)氏。(毎日新聞1月12日付)

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医療崩壊の危機に直面する沖縄県

共同通信(1月11日20時30分配信)によれば、沖縄県は11日、新型コロナウイルス感染や濃厚接触者の認定を受けたなどの理由により欠勤した医師や看護師らが503人に上り、過去最多になったと発表した。県内の新規感染者は急増し、15の医療機関で救急患者の受け付けを制限するなど影響が広がっている。(中略)県担当者は「今回の医療ひっ迫の要因として医療者の欠勤の影響が大きい」と指摘した。また、県内の感染は若い世代から他の年代にも広がりつつあり、入院者数が増加しており、担当者は「他の自治体でも同様の事態が想定される」と語っている。

琉球新報(1月12日付)によれば、沖縄県内の各医療機関では受診する人が殺到し、予約が取りづらい状況が発生している。

例えば、会社員の30代女性(本島中部)は風邪のような症状が出たため、県のコールセンターに相談した上で連休明けの11日、医療機関を受診しようと約10カ所に100回ほど電話をかけ、やっと近隣市町村にある医療機関の予約が取れたそうだ。ただし、検査結果が分かるのは13日以降。「ただの風邪かもしれないが、コロナか何か分からない中で過ごさないといけない。他にも受診できない人がいるのでは」と、女性は不安げに語ったとのこと。

オミクロン株は重症化しにくいと言われているものの、その感染力は強く、すでに「感染者の急拡大によって県民のあらゆる社会生活にも影を落としている」ことを伝えている。

米軍基地はザルか

東京新聞(1月6日付)は1面で、「沖縄県では、米海兵隊キャンプ・ハンセン(同県金武町など)でのクラスター(感染者集団)発生を踏まえ『米軍が要因となったのは間違いない』(玉城デニー知事)との不満が出ている」ことを伝えている。

米軍関係者が基地外に出て飲食する姿が見られ、複数の飲酒運転も複数発覚したことから、玉城知事は「米軍の感染拡大防止対策と管理体制が不十分。激しい怒りを覚える」と非難。山口県の村岡嗣政知事も、「(県内の)感染拡大(の要因)は岩国基地関係者の可能性が高い」と指摘したことを報じている。

在日米軍基地を通じて入国する部隊の検疫は、米軍の特権的地位を定めた日米地位協定などを根拠とし、米軍に委ねられていることから、玉城知事は2日の記者会見で「十分な感染予防の情報提供もままならない状況をつくり出しているのは、日米地位協定の構造的な問題」と批判。地位協定見直しの必要性を強調したことも伝えている。

日米地位協定見直しは日本全体の問題

政府は、7日に沖縄、山口、広島の3県に、まん延防止等重点措置を適用することを決定。期間は9日から1月末日まで。

「米軍のコロナ対策 やはり基地封鎖しかない」とタイトルに掲げるのは琉球新報(1月8日付)の社説。前述の玉城知事と村岡知事の発言に加えて、厚生労働省専門家組織の脇田隆字座長が、沖縄、山口、広島3県の感染拡大は米軍基地と「何らかの関連の可能性はあるだろう」との見方を示していることを紹介する。

その上で、「今後の感染症対策のためにも、検疫法を米軍関係者にも適用できるよう日米地位協定を見直す必要がある」とする。

ただし、岸田文雄首相が「(現時点で)感染ルートを断定するのは難しい」と述べ、地位協定の見直しも否定しているため、「韓国では、米軍関係者の入国後の隔離終了時に韓国側が検査を実施している」ことを紹介し、「基地からの外出規制は、陰性証明のチェックなどを日本側が実施しなければ実効性は確保できない」ことを強調する。

「駐留国の国民の安全を顧みない『穴の開いたバケツ』と揶揄(やゆ)される米軍基地では、兵士の感染防止もできず、軍隊の即応性自体、維持できないのではないか」と追及の手を緩めない。

そして「今後のゲノム解析などで、今回の全国の爆発的感染拡大の原因が米軍基地だったと解明されれば、政府はその責を負わなければならない」と正論を突きつけ、「政府はまず、当面の外出禁止措置を取らせた上で、地位協定の見直しに着手すべきだ」と訴える。なぜなら、「感染症の基地リスクは、基地周辺にとどまらず日本全体に及ぶ。地位協定見直しは日本全体の問題」だから。

自分事として考える

中国新聞(1月8日付)の社説は、在日米軍を水際作戦の「抜け穴」に位置づけ、「これでは感染拡大は防げまい。(中略)沖縄県は先月、感染対策の徹底を申し入れたが、政府がようやく動いたのは半月後の、おとといだった。林芳正外相が米国務長官に外出制限を含む感染防止策の強化を要請したが、遅きに失した。再発を防ぐには、米軍に特権的地位を与えている日米地位協定の見直しが欠かせない」ことを訴える。

秋田魁新報(1月8日付)の社説も、「米兵らはなぜ、すり抜けられたのか」と疑問を呈し、すぐに「その背景にあるのが、米軍の特権的な地位を定めた日米地位協定だ。(中略)地位協定が『壁』となって、基地の感染対策は米軍任せの仕組みになっているということだ。米軍は対策の強化を打ち出しているが、どこまで有効かは疑わしい」とする。そして、「日本国民と米兵らの健康を守るには、両国政府が一体となって米軍基地の感染対策を万全なものにすることが不可欠だ。(中略)日米地位協定の見直しも視野に入れ、日本による検疫や感染対策が及ぶ仕組みを構築することも考えるべきだ。(中略)基地外に感染を広げる穴だらけの対策であっていいはずはない」と指弾する。

先手先手、何もせんて?

松野博一官房長官は11日の記者会見で、国内での新型コロナウイルス感染拡大の原因が在日米軍にあるのではないかと改めて問われ「その一つである可能性があると考えている」とやっと認めた。自民党の茂木敏充幹事長も「基地関係者との関係で(国内の)感染が拡大したというのは否定できない」と指摘した。おっせぃ、おっせぃ、おっせぃわ!

ところで、11日の夜から12日朝7時台までのNHKニュースでこのことは報じられていない。誰にとって不都合な真実なのか。

先手とは、今後起こるべき悲観的事態を想定し、あらかじめ講じておく対策。タブーがあっては、有効な対策は打てない。

仮定の質問には答えられない連中に、後手や誤手はあっても先手無し。泣きを見るのは牙を抜かれた国民ですけど、いいのかな。

「地方の眼力」なめんなよ


本コラムの記事一覧は下記リンクよりご覧下さい。

小松泰信氏のコラム【地方の眼力】

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