JAは「会議改革」に本気で取り組もう!【JAまるごと相談室・伊藤喜代次】2022年7月19日
コロナ禍で、会議運営の見直しがやりやすい!?
A・ライフ・デザイン研究所
代表 伊藤喜代次
このコラムの原稿を書きながら、コンサルでお世話になったJAの役職員が読んでなければいいけどな、と思っています。コンサルでお世話になった先のJAの話ではないことを断っておきたいと思いますが・・・。
6月を過ぎれば、新しい役員が選出されたJAもあるでしょうし、執行部が刷新され、人事異動で新しい顔ぶれの会議がスタートしたJAもあるでしょう。そこで、今回は、JAのさまざまな会議についての改革の話です。
コロナ禍のもとで、JAでは開催できない会議や集会、イベントなどが多かったですが、思わぬ気づきがあったようです。JAで職員の正直な感想を聞きました。ムダと思われる会議がけっこう多い、顔を合わせる会議や会合でなくても、運営上支障がないケースもある、メールなどの利用の方がスピーディーで率直な意見が集約しやすい、など会議改革の具体策が見えたという話なのです。
ついでに私の仕事について。「伊藤先生には、ZOOMでの会議参加をお願いします」とか、「資料を送りますので、コメントを付けてご返送ください」などという連絡をいただいてきました。コンサル屋としては、これによって、請求金額は減額、当然、売上げ減少は避けられません(しかし、パソコンのカメラの前では"高楊枝"ですが・・・)。
冗談はともかく、コロナ禍によって、役員や職員のさまざまな会議、組合員の会議や会合でも、開催ができないために、知恵を絞り、工夫をして運営を行ってきました。その結果、すべての会議や会合ではないが、時間や費用を削減して運営できることがわかった、というケースが多いようです。
そこで、すべての会議体の実態の把握を行いましょう。本店、支店、事業所ごとに、四半期ごと、毎月、毎週などに開催する定例会議、報告会、ミーティング、研修・学習会などなど。コロナ禍を経て、それぞれの会議の運営見直しに着手したいですね。
職員に関する会議については、リモート会議、メールでの資料配付や意見の徴収・集約で、何が何でも顔を合わせる会議でなくてもいい、毎月集まらなくてもいい、などの改善方法や内容の見直し、存廃も含めて検討したいですね。
JAの「会議改革」でどんな目標を掲げるか!
ここで、以前から指摘されてきたJAの会議・会合などに関する課題を整理してみます。つぎの5点かな、と思います。
① 会議時間を短くする
② 提案説明や資料の説明が短く
③ 多くの参加者の発言を促す
④ 発言者の固定化、発言時間の長さ対策
⑤ 事前の資料配付と意見徴収、柔軟な参加範囲など会議運営の見直し、工夫
昭和の時代には「協同組合は、時間にとらわれず、自由な議論が大事」といった風潮があり、時間を気にしない風潮もありました。私も、夜に及ぶ役員会議で、急遽ホテルに宿泊したこともありました。しかし、参加者の事前の意見聴取、地区別会議などの方法で、①はかなり改善されます。最近は、会議の終了時間を決め、予定内に終えるために事前の決議、議論するテーマの集約など、参加者と事務局が話合う例もあります。
②は、事務局の能力次第です。③は、参加者の事前の意見聴取、提案受付の定着化。④は、発言者名の記録、発言者の発言時間の提示などで、会議参加者への協力を求めて解決できそうです。
民間企業では、会議のタイプを分け、組織内部の会議時間を基本50分、最大80分と決めたり、事前の会議資料の配付の義務づけ、会議参加者を特定せずその都度検討する、発言時間を最大3分とする、といった"時間ルール"を示している例もあります。ある信用金庫では、理事会の1回の会議時間を短くし、理事会の毎月の回数を2倍に増やした例もあります。
この時間ルールの提案のためには、会議に関する「時間調査」が欠かせません。組織の主な「会議」の実態を調べることです。会議の始まり・終了時間、会議の総時間、事務局(主催者)・発言(質問)者の発言時間(発言ごと)などを数か月から半年間、記録を取り、一覧化します。
本店の部課長や支店長・事業所長の会議出席時間を週、月ごとに計測し集計すると、驚くほど多いことに気がつきます。一般職員にまで広げてみると、さらにびっくり。職員の1時間当たりのコストを掛けてみてください。すぐにでも、改革に取り組もう、との合意ができるはずです。
情報システムの進化は著しいものがあります。世の中、進歩しています。理事会をはじめ、組合員代表の集まりの資料はメールを使用しているJAは少なくありません。実施できるところから参加者に協力を求め、改革したいですね。
いずれにしても、「会議改革」の必要性が理解され、当面、時間、コストの3割削減をめざした目標を立ててみることです。この改革は、会議に止まらず、組織改革につながります。もちろん、これは職員の働き方改革でもあります。
◇ ◇
本コラムに関連して、ご質問、ご確認などがございましたら、お問い合わせフォーム(https://www.jacom.or.jp/contact/)よりご連絡ください。コラム内又はメールでお答えします。
重要な記事
最新の記事
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(103)ニコチン性アセチルコリン受容体競合的モジュレーター(5)【防除学習帖】第342回2026年3月28日 -
シンとんぼ(186)食料・農業・農村基本計画(28)大豆に関するKPIと施策2026年3月28日 -
農薬の正しい使い方(76)脂質合成阻害(非ACCase阻害)剤【今さら聞けない営農情報】第342回2026年3月28日 -
スーパー米価、6週連続下落で3978円に ブレンド米が安売り牽引2026年3月27日 -
共同利用施設の再編集約・合理化 国の支援、もっと届くには 国会で議論活発2026年3月27日 -
【人事異動】あぐラボ 新理事長に土田智子氏2026年3月27日 -
【人事異動】農研機構の新理事長に千葉一裕氏2026年3月27日 -
JAたじま青壮年部の「ラジコン草刈り機」共同利用 鈴木農相、高く評価 横展開へ周知図る2026年3月27日 -
【中酪2026年度事業計画】酪農家減に危機感 需給安定、基盤強化へ全力2026年3月27日 -
(478)大人の「卒業」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2026年3月27日 -
【高市政権を考える】米国に憲法9条を イラン攻撃 国際法違反の「悪の枢軸」 「月刊日本」編集長・中村友哉氏2026年3月27日 -
「焼肉・すき焼き 純 池袋店」4月3日にリニューアルオープン JA全農2026年3月27日 -
ニッポンエールとコラボ「大阪府産デラウェアサワー」「兵庫県産淡路島なるとオレンジサワー」新発売 富永貿易2026年3月27日 -
家族ウケ抜群「旬の佐賀県産アスパラガス」簡単レシピ公開 JAグループ佐賀2026年3月27日 -
「国消国産」を楽しく学ぶ新CMとSNS用ショート動画を公開 JAグループ2026年3月27日 -
大阪府と包括連携協定 農業の担い手育成に重点 フィリップ モリス ジャパン2026年3月27日 -
漆の植栽で福島・阿武隈の里山再生へ「阿武隈牛の背ウルシぷろじぇくと」と連携開始 グリーンコープ2026年3月27日 -
山梨県富士川町、JA山梨みらい、富士川町商工会と包括連携協定を締結 タイミー2026年3月27日 -
農泊情報サイト「FARM STAY Japan」団体旅行マッチング機能を新設2026年3月27日 -
農水省「令和7年度農山漁村振興への貢献活動に係る取組証明書」取得 バカン2026年3月27日


































