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シンとんぼ(27)スマート農業は役に立つのか?①2023年1月21日

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シンとんぼは、前回まで「みどりの食料システム戦略」に切り込んでみた。そこに挑んでみた背景には、「国民の食を担う根底の産業である農業があまりにも軽んじられてないか?」、「いつ諸外国から兵糧攻めを喰らってもおかしくない状況ではないか?」、「そうならないためには、もっと農業を国や国民が応援し、自給率を上げていくようにしなければならないのではないか?」などといった思いがあるからだ。

「昆虫の分際で何をいう」と叱られそうだが、昆虫だからこそ、大切な住処である農のある環境を何とか守ってほしいし、農業を守る、発展させることがこれからの日本、いや日本人にとっても、重要なミッションだと感じるからだ。

なので、これからも農業の将来を左右しかねないことがあれば、遠慮なく検証させて頂きたいなあと思っているので、広い心でお許しいただければ幸いである。

ところで、「みどり戦略」の検証でもあったが、農業技術の進歩は日進月歩であり、どんどん新しい技術が開発されている。新しい技術はとてもいいことだが、それが本当に農業現場に役立つものなのかどうかは、きっちりとかみ合っていないことも多い。

農業ではないが、こんな話を聞いたことがある。

TV製造の業界で、TVの小型化が進んでいった時がある。IC技術の進歩はすさまじく、集積回路の性能向上と小型化がどんどん進んでいった。液晶が開発された頃から、それこそ腕時計レベルまで小さなものまで製造できるようになった。開発者にとっては、小型化に成功し、技術力で一歩前に出たというところだろうが、実際の使用現場を考えてみると、「そんな小さな画面のTVは誰が観るのか?」、「小さすぎて画面がよく見えず、使えない」、「誰が必要としているの?」と当時はお蔵入りになったそうだ。現代であれば、眼鏡型のVRモニターとしての利用など用途はあるだろうが、その当時ではまったく無用(?)の長物であった。

その話を聞いたとき、ふと「同様のことが、ひょっとしたら農業現場でも起こっているのではないだろうか?」、「猫も杓子もスマート農業っていってるけど本当に役立っているのか?」との疑問が沸いてきた。疑問が沸いたら検証したくなるのが、シンとんぼの習性なので、早速次回からスマート農業を検証してみようと思う。ではまた来週。

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