イタリア旅行の穴場【イタリア通信】2025年3月15日

イタリアにはローマやフィレンツェ、ヴェネツィア、それにポンペイなど世界的に有名な観光地が沢山あります。
しかしそれ以外にも「もしイタリア以外にあったら有名になっただろう」と思われる町や村、遺跡などがいたるところで見られます。
そういったあまり 知られていない場所を見つけて訪れるのもイタリア旅行の楽しみの一つです。
ポンペイと同じくヴェスヴィオ山の麓にあるソンマ・ヴェスヴィアナもそんな町の一つ。
火山灰や溶岩などからなる土地はとても肥沃でローマ時代から農業が盛ん。農園や貴族の別荘が沢山ありました。
そしてこの町には東京大学が発掘調査を続けている遺跡があります。
町の文化担当参事ロサリンダ・ぺーマさん
「東京大学の青柳教授が発掘を再開するまで、国はこの遺跡がどれほど重要なものかということを意識していませんでした。市は個人の所有だった土地を買い上げて応援しています。これまで年に数回遺跡を公開していましたが、これからは毎月最終土曜日に見学を可能にします。ソンマ・ヴェスヴィアナには遺跡以外にも見るものは沢山あるし、ソンマ山の頂上近くまで続く肥沃な農地で作られる果物や野菜、ナポリ料理に欠かせないミニトマト。これらを使った郷土料理に15世紀初めにスペイン出身のナポリ王アルフォンソ5世が故郷から移植したブドウから作られる白ワイン、カタラネスカを味わえます。それにバカラ(シオダラ)料理も有名。そのほかにも由緒ある教会や歴史地区の散歩など、訪れる人が楽しめる町です。」

訪れたい場所
東京大学が発掘調査を行っているヴィッラ・アウグステア
東京大学は1920年代に発見され、1930年代に発掘調査が行われたが資金不足で中止となり、放置されていた遺跡を2002年に発掘調査を始めました。
そしてこの調査で西暦79年の噴火ではなく、472年の噴火によって埋没したことを明らかにし、またこの遺跡がローマの初代皇帝アウグストゥスの別荘であった可能性が
高いと発表、注目を集めました。
サンタ・マリア・デル・ポッツォ教会

中世の教会跡に1510年に建てられた教会。古い教会の一部が残っており、歴史的な価値と建築美と併せて、「農民文明博物館」が隣接しており、ヴぇスビオ山周辺で使われた農具が3000点ほど展示されています。
リストランテZio Mì
シェフのジュセッペ・モラロさん
「父はビストロを経営しており、私は13歳から厨房に入り、19歳からアイルランド、スペイン、ローマ、ポルトガル、ドゥバイ、そして東京と各地のイタリア料理店で働きながら土地の料理を勉強しました。
東京で日本女性のユキさんと知り合い結婚、ソンマに戻り父親のレストランを改造して郷土料理のほか、世界中で覚えた料理を基礎に考え出した料理を提供しています。特に日本の料理が好きで、ソラマメで味噌を作ったり、あんずなどで梅干し作ったりしています。
ナポリ料理は素晴らしいが伝統にとらえられすぎている。私は魚料理には日本のテクニックを使うというように、色々な土地で勉強した経験を生かして、これまでの料理と違った味を出しています。」
オットチェント・ボルボニコ('800 Borbonico)
歴史的なレストランで、その名前は 19世紀のブルボン王朝 に由来しています。
このレストランはナポリ王国時代の料理と文化を現代に伝えることを目的としており、伝統的なナポリ料理や郷土料理 を提供。特に、バッカラ(塩漬け干しダラ)やストッカフィッソ(干しダラ)などの魚料理が有名で、ブルボン王朝時代の料理の影響を受けたメニューが特徴です。
また、店内は 19世紀のナポリの雰囲気を再現 、歴史的な装飾やアンティークな家具が使われており、 ブルボン王朝時代の食文化を体験することが出来ます。
昔からソンマの農民は農作物をナポリに売りに行き、帰りに北ヨーロッパの船からシオダラや干しタラを買い、村で戻して販売していたのでタラ料理が根付きました。
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