JAと協力し指定工場搬入率向上めざす JA共済自動車指定工場協力会が総会2013年2月20日
JA共済自動車指定工場協力会(JARIC)は2月19日、東京・平河町のJA共済ビルで平成24年度通常総会を開き、25年度の事業計画の決定と役員の改選を行った。
◆自動車台数減り、工場の競争激化
JARICは、JAと協定を結び、自動車整備・修理や故障現場へ急行してのレッカー・ロードサービスなどを請け負っている自動車工場の全国組織だ。全国約1900の工場が加盟している。
国内の自動車保有台数は、平成19年の7900万台をピークに減少。23年は若干の前年比増となったが、今後も少子高齢化やクルマ離れの傾向が続き減少基調が続くと予測されている。各自動車工場では、エリアごとに囲い込みをするなど競争が激化している。
本島直幸会長(佐賀)はこうした自動車整備をめぐる環境変化に対して、「これまで以上にお客様ニーズに応え、利用者満足度の向上を最優先に考えなければいけない」とあいさつ。その具体策として、昨年設立した3つの検討委員会(搬入率向上検討委員会、レッカー・ロードサービス検討委員会、研修・教育検討委員会)による指定工場制度のあり方についての議論を今年も継続すると述べた。 来賓の石川正美・JA共済連常務理事は、「事業環境が厳しさを増す中、今年度の自動車共済の業績はほぼ昨年度並みに落ち着く見込みだ。これも指定工場の皆さんの努力のたまもの。これからも契約者から選ばれ、信頼される共済事業をともにつくりあげていきたい」と、さらなる連携強化を期待した。
(写真)
上:本島直幸会長
下:石川正美常務
◆JAに指定工場を知ってもらう
25年度の事業計画としては、前述の検討委員会の議論を軸に、▽指定工場への搬入率向上▽レッカー・ロードサービスの充実▽組合員・利用者満足度の向上に向けた教育・研修の強化、などに取り組む。
23年の指定工場入庫件数は6万7213件で、前年比3割増と大きくのびた。しかし、JA共済の車両共済支払件数は36万件あり、このうちわずか19%を請け負っているにすぎない。
搬入率向上検討委員会では、JAと一体になり、指定工場の認知度向上や広報宣伝活動の強化に取り組むべきだとの意見が出されたが、この日の総会では、「JAと指定工場のつながりが強化されなければ搬入率はのびない。JA担当者に指定工場を知ってもらう努力が必要だ」、「指定工場へ搬入したJA職員に報奨金を与えるなど、現場で頑張ってくれているJA職員の給与をあげてほしい」などの意見が出された。
◇
総会では役員の改選が行われ、 戸沼圭一(青森)副会長、阿部賢次(愛知)氏、田中意一(奈良)氏の3人の常任理事が退任し、新たに高橋乕吉(秋田)氏、豊田俊雄(静岡)氏、井花健次(滋賀)氏の3人が常任理事となった。
会長は本島氏が再任。副会長は雨宮正寛(山梨)氏、砂原正則(広島)氏が再任、石黒英悦(富山)氏が新任となった。
新たな役員は次の通り(敬称略、すべて常用漢字で表記)。
【常任理事】
○会長
本島直幸(佐賀)
○副会長
▽雨宮正寛(山梨)
▽砂原正則(広島)
▽石黒英悦(富山=新任、理事は再任)
○理事
▽高間専逸(北海道)
▽高橋乕吉(秋田=新任)
▽上野徳浩(栃木)
▽豊田俊雄(静岡=新任)
▽井花健次(滋賀=新任)
▽川嶋秀幸(和歌山)
▽冨永吉治(徳島)
▽山村宗雄(大分)
【会計監査】
▽千葉耐之(宮城=新任)
▽井河彰久(埼玉=新任)
(関連記事)
・大賞受賞28作品を表彰 JA共済書道・交通安全ポスターコンクール大賞受賞28作品を表彰 JA共済書道・交通安全ポスターコンクール (2013.02.04)
・鹿児島の古里氏が最優秀賞 JA共済自動車指定工場フロントマン技術協議会 (2012.11.19)
・生命総合共済など順調に伸長 JA共済24年度上半期業績 (2012.12.03)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日