生前贈与二―ズに対応 生命総合共済など仕組み改訂 JA共済連2019年4月2日
JA共済連は、4月1日より「生命総合共済」と「建物更生共済」の仕組みを改訂する。共済金の掛金率も見直し、高齢者から次世代へと円滑に資産継承を図るための生前贈与にも対応するなどJA組合員と利用者のニーズにより即した保障内容になった。
◆一時払終身共済の改訂
生命総合共済は、従来の一時払終身共済に、新たに生存給付特則を付けることで生前贈与として活用できるようになった。
この改訂による共済金の支払い条件は、被共済者が生存給付金支払期間中の共済年度満了時に生存していること。生存給付金の支払い期間は、契約時に5年、10年、15年、20年から選べ、共済金額の20%が支払われる。また、生存給付金支払い期間の満了後に死亡した場合は、共済金額と同額の死亡共済金が受け取れる終身保障となっている。
JA正組合員の多くが70歳以上と高齢化が進む中、生存給付金が生前贈与として活用できるようになるため、子どもや孫など後継者へ計画的に資産を承継する有効な手段となりそうだ。
◆定期生命共済の改訂
掛金を抑えながら、大型保障を確保できるのが魅力の定期生命共済の満了タイプ。従来は、共済期間が最短で80歳だったが、50歳まで引き下げ、55、60、65、70、75歳と共済期間のバリエーションが増えた。引退・定年までの一定期間も万一に備えることができるようになり、従来よりも安く死亡保障プランに加入できる。
◆予定利率変動型年金共済の改訂
高齢になっても現役で活躍する農業者の増加に対応し、加入年齢を見直した。上限を従来の65歳から85歳に引き上げることで、引退後の年金保障を確保できる仕組みとなった。
◆建物更生共済の仕組み改訂
建物更生共済は、失火見舞費用共済金を拡充。1被災世帯あたりの支払額を従来の20万円から50万円に引き上げる。また、専用水道管が凍結により破損した場合の修理費用やカギが盗まれた場合のドアロックの交換費用も保障するなど、万一の備えをより強化する。
(関連記事)
・建物更生共済金の支払状況 JA共済(18.12.11)
・生命総合新契約数 28%増-JA共済上半期決算(18.12.11)
・JAの共済事業事務負担 4割軽減へ支援-JA共済連(18.07.31)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日