特Aに過去最多の46産地品種 27年産米の食味ランキング2016年2月25日
(一財)日本穀物検定協会は2月25日、平成27年産米の食味ランキングを発表した。今回は44道府県139産地品種の試験を行い、特Aはそのうち33.1%を占め、過去最多となる46産地品種が選ばれた。
良質の米作りの推進と米の消費拡大に役立てるため行われ、同ランキングで特Aにランクされたのは46点(26年産米は42点)、Aは60点(同70点)、A´は33点(同21点)だった。特Aは「特に美味しい」、Aは「美味しい」、A´は「ふつう」とランク分けされている。
平成27年産水稲の作柄は北海道と東北で平年を上回った一方、関西以西で平均より下回ったため、作況指数は全国平均100の平年並みとなった。
山本徹会長は全体のランキングが昨年と比べ、特AとA´の両極に広がったことは、地域ブロック別の同年産作況指数と比較し、「作況指数が低い地域で、特Aが減少した」からだと分析できるとした。また作況指数93と全国で一番低かった宮崎県が初めて特Aを取得したことについて「霧島の方の努力で、克服したのだろう」と述べた。
また、特A以上のランクを作らないのかという質問に対し、今は考えていないと話した。
◆初特Aに青森、滋賀、山口、宮崎
今回初めて特Aを取得した県は4県5産地品種で、▽青森県・青天の霹靂、▽滋賀県・秋の詩、みずかがみ、▽山口県・きぬむすめ、▽宮崎県・ヒノヒカリだった。
初めて特Aを取得した産地品種は5産地品種で、▽北海道・ふっくりんこ、▽栃木県・とちぎの星、▽福井県・あきさかり、▽岐阜県・コシヒカリ、▽広島県・ヒノヒカリだった。
Aから特Aに移行したのは2点、前回に引き続き今回も特Aとなったのは34点だった。
普及面積が小さいなどの理由によりランキングの対象とはならないが、奨励したい品種などについて食味試験を行う「参考品種」4産地品種の中で特Aとなったのは▽岩手県・銀河のしずく、▽静岡県・きぬむすめだった。
特Aとなった46産地品種の産地、地区、品種については次の通り。
▽北海道・ななつ星(6年連続)
▽北海道・ゆめぴりか(5年連続)
▽北海道・ふっくりんこ(初/昨年の参考品種で特A)
▽青森県(中弘南黒・津軽・青森中央)・青天の霹靂(初/昨年の参考品種で特A)
▽岩手県(県中)・あきたこまち(11年ぶり)
▽岩手県(県南)・ひとめぼれ(12年連続)
▽宮城県・ひとめぼれ(2年連続)
▽宮城県・つや姫(3年連続)
▽秋田県(県南)・あきたこまち(4年連続)
▽山形県・はえぬき(7年連続)
▽山形県・ひとめぼれ(3年連続)
▽山形県・つや姫(6年連続)
▽福島県(会津)・コシヒカリ(3年連続)
▽福島県(中通)・コシヒカリ(2年連続)
▽福島県(会津)・ひとめぼれ(7年連続)
▽栃木県(県北)・コシヒカリ(3年連続)
▽栃木県(県北)・なすひかり(2年連続)
▽栃木県・とちぎの星(初/昨年の参考品種でA)
▽新潟県(上越)・コシヒカリ(3年連続)
▽新潟県(中越)・コシヒカリ(5年連続)
▽新潟県(魚沼)・コシヒカリ(27年連続)
▽新潟県(岩船)・コシヒカリ(2年連続)
▽新潟県(佐渡)・コシヒカリ(11年連続)
▽富山県・コシヒカリ(2年連続)
▽石川県・コシヒカリ(2年ぶり)
▽福井県・コシヒカリ(4年連続)
▽福井県・あきさかり(初/昨年の参考品種でA)
▽山梨県(峡北)・コシヒカリ(4年連続)
▽長野県(南信)・コシヒカリ(4年連続)
▽長野県(北信)・コシヒカリ(2年連続)
▽岐阜県(飛騨)・コシヒカリ(2年連続)
▽岐阜県(美濃)・コシヒカリ(初)
▽三重県(伊賀)・コシヒカリ(5年連続)
▽滋賀県・秋の詩(初)
▽滋賀県・みずかがみ(初)
▽兵庫県・コシヒカリ(3年連続)
▽奈良県・ヒノヒカリ(6年連続)
▽鳥取県・きぬむすめ(3年連続)
▽島根県・つや姫(2年連続)
▽広島県・ヒノヒカリ(初)
▽山口県(県西)・きぬむすめ(初)
▽佐賀県・コシヒカリ(3年連続)
▽佐賀県・さがびより(6年連続)
▽熊本県(城北)・ヒノヒカリ(8年連続)
▽宮崎県(霧島)・ヒノヒカリ(初)
▽鹿児島県(県北)・あきほなみ(3年連続)
(写真)発表を行う山本徹会長(中央)ら
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