晩生で多収の新品種「あきあかね」を育成2018年6月27日
・極良食味で業務用米に最適農研機構
極良食味で業務用米に最適 農研機構
新品種「あきあかね」は、収穫時期がほぼ同じの「あきだわら」よりも標準施肥栽培で2%程度、多肥栽培で5%程度少収だが、大粒で玄米の外観品質が良く、炊飯米の食味は「コシヒカリ」並みの極良食味をもつ。また中生の「コシヒカリ」よりも収穫は2週間程度遅くなり、十分に作期分散が図れる。平成30年度より新潟県の業務用米として種子生産と普及の取り組みが始まっており、初年度は約70ha、数年後にはさらなる普及が見込まれている。

現在、稲作経営の大規模化が進んでいる中で、移植時期や収穫時期を分散できる品種への要望が高まっている。また多収により、60kg当たり生産コストを低減でき、外食や中食への需要を満たせる品種が求められている。晩生品種としては「あきだわら」の普及が進められているが、業務用実需者からは、搗精(玄米をついて白くすること)や炊飯歩留まりの向上が期待できる大粒で、玄米の外観品質に優れる品種が要望されていた。新品種の「あきあかね」はそうしたニーズに対応して生まれたものだ。
同機構によると「あきあかね」のネーミングの由来は、晩生で収穫時期が遅く、あきあかね(赤とんぼ)が色づく頃に収穫できることから命名したという。
(関連記事)
・多収米で2つの新品種育成 農研機構(18.02.20)
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