24年産米 1等比率 63.7% 昨年同期比より5ポイント低水準 農水省2024年9月30日
農林水産省は9月27日、2024年産米の検査結果を公表した。8月31日現在で1等比率は63.7%と昨年の同時期と5ポイントほど低い。ただ、検査数量は年間のわずか5.7%。例年、検査数量が増えるにつれて1等比率は上昇する傾向がある。
検査数量は27万3000tで年産の検査数量470万tのうち5.7%に過ぎない。ただ、今年産は生育が早まったことから前年同月比で111.1%と増えている。
全体の1等比率は63.7%。2等が30.0%となっている。
8月末の検査数量が多かった地域別に1等比率をみると、徳島県(検査数量1万214t、以下同)39.9%、高知県(1万2651t)16.6%、宮崎県(1万8256t)48.4%、鹿児島県(9415t)35.1%と西日本が低い。
近畿では滋賀県(5593t)が82.5%となっている。
東海では三重県(1万8403t)が26.6%となっている。高温による白未熟粒の発生が多いことが原因だという。
一方、昨年はこの時期の検査結果で41.0%だった新潟県は今年産は84.7%と1等比率が回復した。富山県、石川県、福井県は90%を超えており北陸農政局管内としては91.0%となっている。
関東では千葉県が全国でもっとも多い9万3000tを検査しており1等比率は82.1%、茨城県(3万8983t)は85.5%となっている。ただ、茨城コシヒカリは62.8%と低下しており、斑点米カメムシによる着色粒が多いという。
他の地域でもおもに太平洋側で高温による白未熟粒やカメムシによる着色粒の発生がみられ等級が下がる要因となっている。
一方、北陸や東北の日本海側では今年は昨年のような高温ではなく夜温が下がったことや、渇水がなかったことから、水をかけ流して稲を冷やし高温障害を防ぐことができたようだ。
8月31日時点の検査結果は、22年産では68.0%だったが最終結果は78.6%となった。また、21年産では同76.1%が83.1%となるなど、検査数量が増えると1等比率が上昇した。
一方、23年産は68.9%が3月末時点集計で60.9%となっており、現在の制度が始まった2001年からでは最低となっている。
24年産について農水省は、登録検査機関によると9月末時点の検査結果は前年産にくらべて高くなると見込まれるとしている。
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