備蓄米 卸売業者のマージン60kg7500円 22年調査の2倍2025年5月19日
農水省は政府備蓄米の流通段階の経費・利益を5月16日に公表した。
政府備蓄米は第1回と第2回入札で21万tが落札され20.9万tが集荷業者に引き渡されている。
3月17日から4月13日の流通実績は集荷業者から卸売業者へ2万73t(玄米)が販売された。
買受単価は60kg2万1246円で卸売業者への販売単価は同2万2207円で全農など集荷業者の経費・利益は同961円で1000円を下回っている。農水省が2022年産米に対して実施した集荷業者(県段階)の経費・利益は▲550円から2400円となっており、平均して2000円程度となっている。
それにくらべると今回の備蓄米の販売ではその半額以下となっている。全農は備蓄米の販売にあたって取扱指針を決め、「落札金額に運賃・保管料・金利・事務経費など必要経費のみを加え適正に取り扱う」としている。今後も指針に基づき販売する。
一方、卸売業者から小売・中食・外食事業者への販売単価は玄米換算で60kg2万9800円で仕入れ価格と差額(経費・利益)は同7593円となっている。
農水省の22年産米に対して実施した調査結果では60kg2206円~同4689円となっており、単純平均で比較しても今回の備蓄米販売でのマージンは約2倍となっている。
精米する経費や、新たな複数原料米製品として袋を発注するなどの経費がかかることも考えられる。また、22年にくらべて必要経費が上昇している面もある。
ただ、このマージンによって精米5kgの単価は2980円(税込)となり、量販店での店頭価格は3500円程度となっている。
江藤農相は「我々が行った調査と比較すると、備蓄米を扱っているときの(卸売業者の)コストと利益の幅は大きいというのが事実」だとして「今回は国民の財産である備蓄米を放出している。通常のディールとは違うのだということをご理解いただいてできる限り企業努力をしていただければありがたい」と述べた。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】あぶらな科野菜にコナガ多発傾向 防除の徹底を 岩手県2025年5月19日
-
備蓄米 卸売業者のマージン60kg7500円 22年調査の2倍2025年5月19日
-
コシヒカリに2万円最低保証 25年産米概算金で 全農とやま2025年5月19日
-
ブレンド米の比率4月末で3割台に増加 米価下げに影響2025年5月19日
-
米、農産物をアメリカに差し出すな 官邸前で緊急行動 農民連2025年5月19日
-
2.3万円を保証 25年産米概算金でJAグループ佐賀 系統集荷は小売価格安定にも2025年5月19日
-
担い手コンサルティング 累計1000件超に 農林中金2025年5月19日
-
大阪・関西万博 展示・イベント内容を発表 農水省2025年5月19日
-
かんきつは事前予防(1)防除暦使い"先手"【サステナ防除のすすめ2025】2025年5月19日
-
かんきつは事前予防(2)発生予報、見逃さず【サステナ防除のすすめ2025】2025年5月19日
-
富山県立中央農業高等学校の生徒が育てた「とやま和牛 酒粕育ち」 店頭PR販売を実施 JA全農とやま2025年5月19日
-
世界卓球選手権 カタールで開幕 日本代表選手を「ニッポンの食」で応援 JA全農2025年5月19日
-
「たすけあい story 募集キャンペーン」開始 「たすけあい」エピソードを浜辺美波さん&福原遥さん出演のアニメに JA共済連2025年5月19日
-
園芸用土と環境【消費者の目・花ちゃん】2025年5月19日
-
GREEN×EXPO 2027の新プロジェクト Blooming RINGと「We are Blooming」で"応援の輪" 公式アンバサダー芦田愛菜さんが発表会に登壇 2027年国際園芸博覧会協会2025年5月19日
-
AI利用を促進 農作物のアノテーションへ効率化プログラム開発 SOPも公開 農研機構2025年5月19日
-
阿波市とふるさと納税事業 通年返礼品にはちみつとストリートささみ 徳島インディゴソックス2025年5月19日
-
幻の「塩原かぶ(通称:トロかぶ)」料理で観光誘客キャンペーン 那須塩原市観光局2025年5月19日
-
「圃場DX」 の実証参加自治体が50を超える 今年度100市町村以上へ INCLUSIVEの子会社LAND INSIGHT2025年5月19日
-
農薬出荷数量は1.2%減、農薬出荷金額は1.8%増 2025年農薬年度3月末出荷実績 クロップライフジャパン2025年5月19日