26年産米 「下落する」との見方が3割で最多 日本農業法人協会調査2025年6月2日
公益社団法人日本農業法人協会は5月30日、「コメ生産に係る会員アンケート」の結果を発表した。
24年産の主食用玄米の販売価格は、回答者の45.2%が「2万1円~2万5000円」、20.7%が「1万5001円~2万円」となった。
23年産米からの変動幅は「5001円~1万円上昇した」がもっとも多く38.3%、次いで「1円~5000円上昇した」が36.2%となった。
24年産米の生産コストは23年産米にくらべて、「1.1倍~1.5倍未満上昇した」が68.1%、「1.5倍~2.0倍未満上昇した」が19.1%と回答者の87%は1.1倍~2.0倍未満となっている。
24年産米にくらべて25年産米の販売単価は「上昇する」(昨年比30%未満)との回答は51.6%を占めた。一方、26年産米の販売単価については「下落する(昨年比30%未満)」が29.8%ともっとも多くなっている。
消費者が購入している24年産米の価格について、生産者の受け止めは53.7%が「高すぎる価格で流通している」と最多の回答となった。
今後5年間で63.3%が作付面積を10%以上増加する予定だが、増産に向けての課題として「基盤整備された優良農地の担い手農業者への集積・集約」、「適正で正確な作況指数の把握」のほか、「生産過剰による米価の暴落」も挙がっている。
同協会の齋藤一志会長は適正な米の価格について「5kg3000円ぐらい」ではないかと話す。玄米60kgで2万円から2万5000円程度であれば、5kg2800円から同3300円程度となり「3000円が軸」となれば経営も安定するとする。その理由は4000円代になっている現在、輸入米が店頭に並んでいるからで高ければいいというものではなく、国産米の生産が持続可能になる水準が必要との考えだ。
ただ、同会の会員の平均耕地面積は約66haで全国平均の37倍と大規模経営が主体となっていることを踏まえる必要がある。
一方で26年産米では価格が下落するとの懸念も示された。齊藤会長によると備蓄米31万tの販売に加え、数万トンの輸入米、さらに全国の作付意向調査によれば25年産は昨年より40万t増え、720万t程度となる見込みもある。
供給量が増え齊藤会長は「来年3月ごろに25年産米の期中暴落もあるのではないか」と懸念する。米価の下落は大規模経営ほど打撃が大きい。政府の一部には米の増産に転換するとの指摘もあるが、「経営継続が一番の課題であり、安定した価格が大事だ」と話す。
調査は5月12日から19日かけてウェブで実施。188経営体が回答した。
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