鈴木宣弘氏の緊急提言 文春新書『令和の米騒動 食糧敗戦はなぜ起きたか?』発売2025年10月20日
食料安全保障の第一人者で東京大学大学院農学生命科学研究科特任教授の鈴木宣弘氏の新著『令和の米騒動 食糧敗戦はなぜ起きたか?』(文春新書、990円・税込)が10月17日に発売。「令和の米騒動」は、農協など流通の問題ではなく、長年続いた減反政策の限界と農家の疲弊による供給不足を引き起こした農政の失敗に原因があるとして、日本人の主食であるコメを守るための構造と処方箋を示している。
『令和の米騒動 食糧敗戦はなぜ起きたか?』
スーパーからコメが消え、過去最高の小売価格を記録し、国政のど真ん中に躍り出た「令和の米騒動」。政府備蓄米の放出、輸入拡大によって事態は一時的に沈静化したかのように見えたが、構造的に市場へのコメ供給が足りなくなってきていることが明白になった。
温暖化による米の不作もその一因だが、より根深いのは長年にわたって推し進められてきた生産調整政策の限界、低い米価による農家の疲弊、高齢化問題などに積極的な策を講じてこなかった農政の失敗という構造的な要因がある。
この数年でパンデミックを経て戦争が頻発し、アメリカとの関税交渉の中でコメの輸入拡大措置を飲むことにもなった。自給率100%を誇った日本のコメは過去のものとなり、日本の食料安全保障はいよいよ全面崩壊するのか。「規模拡大とスマート農業と輸出」を連呼しても危機は深まるだけ。真に日本の農と食を救う具体策はあるのか。
著者の鈴木宣弘氏
同書は、"預言書"とも評された鈴木氏のベストセラー『食の戦争』から12年を経て、さらに危機が深刻化した現在の構造分析と未来への緊急提言となる"後継書"。著者の鈴木氏は同書について、「大事なことは枝葉末節ではなく、また事象を曲解して攻撃のためのストーリーをつくるのではなく、逆に政府におもねるのでもなく、根底にある根本問題を直視し、その解決を急ぐこと。これが日本の農村コミュニティと国民の食を守る道だ。消費者の皆さんに本書を糸口に、ともに考えていただきたい」とコメントしている。
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