草刈り委託に自治体が補助 「時給1500円」担い手支援2025年10月14日
担い手が畦畔の草取りを地域住民に依頼する際「時給1500円」を補助する――。米どころ・新潟県津南町(JA魚沼管内)が新たな施策を始めた。地域みんなで田んぼを守る後押しになることが期待される。
農地集積に伴って草刈り負担が増加する
出所:つなん農地協働管理モデル「事業の概要」
担い手と住民が協働
津南町は今年度から、2年間のモデル事業として「畦畔管理支援事業(つなん農地協働管理モデル)」を始めた。草刈り1時間当たり1500円を認定農業者に出す。年3回実施が条件で、作業時間、実施状況を報告する。年末まで申請を受け付け、地域の元気な者が畦畔の草刈りの一部を手伝うなど「9割の非担い手が1割の担い手を応援」する仕組み作りをめざす。
各地で、離農者から田を借りることで担い手への集積が進んでいるが、これまでは集落の農家が助け合って行っていた水管理や草刈りが課題となっている。
補助申請の流れ
出所:つなん農地協働管理モデル「事業の概要」
多面的機能支払交付金及ばぬ範囲をカバー
津南町農村振興課では「カメムシ被害を防ぐためにも畦畔の草刈りは重要だが、平地ならともかく、中山間地では担い手だけで作業するのは難しい。想定しているのは農機の故障などを機に離農された地主で、『草刈りくらいならやれるよ』という人も多い。そうした人のお力も借りながら、地域みんなで田を守っていくことを支えたい。草刈り負担が減れば、担い手は生産に係る作業に集中でき生産性も向上する」と説明する。
農水省の多面的機能支払交付金は、共同活動や共有の水路、農道には使えるが、田の畦畔維持は「各経営の仕事」とされ対象にならない。水田稲作に欠かせないが国の補助が及ばない部分に手を差し伸べる施策で、農村振興課は「知る限り全国で初めて」と話している。農業関係人口維持や耕作放棄地発生防止の効果も期待している。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】冬春トマトなどにコナジラミ類 県西部で多発のおそれ 徳島県2025年11月7日 -
米の民間4万8000t 2か月で昨年分超す2025年11月7日 -
耕地面積423万9000ha 3万3000ha減 農水省2025年11月7日 -
エンで「総合職」「検査官」を公募 農水省2025年11月7日 -
JPIセミナー 農水省「高騰するコスト環境下における食料システム法の実務対応」開催2025年11月7日 -
(460)ローカル食の輸出は何を失うか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年11月7日 -
「秋の味覚。きのこフェア」都内の全農グループ店舗で開催 JA全農2025年11月7日 -
茨城県「いいものいっぱい広場」約200点を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年11月7日 -
除草剤「クロレートS」登録内容変更 エス・ディー・エス バイオテック2025年11月7日 -
TNFDの「壁」を乗り越える 最新動向と支援の実践を紹介 農林中金・農中総研と八千代エンジニヤリングがセミナー2025年11月7日 -
農家から農家へ伝わる土壌保全技術 西アフリカで普及実態を解明 国際農研2025年11月7日 -
濃厚な味わいの「横須賀みかん」など「冬ギフト」受注開始 青木フルーツ2025年11月7日 -
冬春トマトの出荷順調 総出荷量220トンを計画 JAくま2025年11月7日 -
東京都エコ農産物の専門店「トウキョウ エコ マルシェ」赤坂に開設2025年11月7日 -
耕作放棄地で自然栽培米 生産拡大支援でクラファン型寄附受付開始 京都府福知山市2025年11月7日 -
茨城県行方市「全国焼き芋サミット」「焼き芋塾」参加者募集中2025年11月7日 -
ワールドデーリーサミット2025で「最優秀ポスター賞」受賞 雪印メグミルク2025年11月7日 -
タイミーと業務提携契約締結 生産現場の労働力不足の解消へ 雨風太陽2025年11月7日 -
スマート農業分野の灌水制御技術 デンソーと共同で検証開始 ディーピーティー2025年11月7日 -
コクと酸味引き立つ「無限エビ 海老マヨネーズ風味」期間限定で新発売 亀田製菓2025年11月7日


































