米:特集
【米のCE品質事故・火災防止強化月間】現地ルポ・JAあいち豊田 豊田CE(上)2022年8月10日
全国の大規模乾燥調製貯蔵施設の管理・運営改善に取り組む全国農協カントリーエレベーター協議会、JA全農、公益財団法人農業倉庫基金の3団体は、毎年8月1日から10月31日までの3カ月間を「米のカントリーエレベーター品質事故・火災強化防止月間」に定め、事故防止の徹底を呼びかけている。今回は「整理」「整頓」「清掃」「清潔」の4Sの徹底はもちろん、現場職員の創意工夫でそのレベルを向上させているJAあいち豊田の豊田CEを訪ねた。
創意工夫で衛生、安全レベル向上

清水映光さん、永田春治さん、伊藤茂樹さん、池田頼紀さん
「食品扱う」意識徹底
JAあいち豊田は2002(平成14)年に広域合併し愛知県一の管内面積を持つJAとなった。
トヨタの工場がある豊田市とその周辺の平たん地から岐阜県、長野県の県境地域の中山間地域まで広がる。工業地帯と市街地、そして農地と山林を抱える同JA管内は「日本の縮図」と営農販売課の清水映光さんは話す。
管内農業は米、麦、大豆の2年3作の水田農業が基幹だが、中山間地域では桃や梨、柿、切り花などの栽培も盛んで、平たん部ではナスやイチジクなどに取り組む園芸地域もある。
管内のCEは6施設。そのうち5施設は各管内にある大型農業生産法人がCE利用の核となっている。現在、五つの大型農業生産法人が、管内4600haのうち約1400haを担う。
生産法人とJAタッグ
法人が組織化されてきた歴史は、転作に対応し地域でブロックローテーションに取り組むための農事組合に始まる。その後、次第に高齢化や後継者不足が進み、農家からの作業委託や、農地の転貸が進んだ。JAはその農地利用のあっせんなどを担ったほか、作付け提案も行うことで、地域全体で集団転作に取り組んできた。
それが今は大規模な農業生産法人となったが「農業生産法人とJAがタッグを組んで地域の農業を守っている。それこそがJAあいち豊田の特徴です」と豊田営農センターの伊藤茂樹センター長はいう。
米づくりで重視しているのは、契約栽培など実需者との結びつき。愛知県の生協に販売する減農薬栽培のほか、学校給食や大手量販店にも販売している。まさに「出口」を明確にしたうえで、JAは法人をはじめ地域の生産者に、品種や栽培方法、必要な作付面積などを提案する。
そうした計画に基づいて生産された米を受け入れ、流通させる豊田CEは、まさにJAの米戦略の要といえる。
「CEは食品を扱っている施設という意識が大事。衛生環境への配慮は必須条件だと思います」と伊藤センター長は話す。

CE①操作盤に付せんを貼り状況確認
生産者と連携し荷受
豊田CEは250tの本サイロ6基、70tの間隙サイロ2基、1時間に10t荷受する計量機2基、循環型乾燥機50tなどを備えている。
豊田CEの1年の取り組みを紹介すると、麦の荷受が5月末に始まるため、事前の徹底的な清掃や設備の点検が必須となる。豊田営農センターの永田春治主幹によると1月から3月の期間でそれを徹底するという。
清掃はもちろんだが、竣工(しゅんこう)から40年近い設備のため、部品交換や修繕が必要な部分もある。その点検と、自分たちで修理が可能なところは自分たちで対応し荷受に備えるという。
「この時期、みんなヘルメットを被りほこりだらけになって点検、清掃をしています」
そして5月末に麦の荷受が始まり、6月中旬まで続く。その後は精選しサイロで保管後、トラックで外部の倉庫に運搬して保管する。
次は、米の荷受までに清掃を徹底する。
「やはり麦と米を同じ施設で扱うわけですからコンタミの懸念があります。スタートからゴールまできちんと清掃するのは基本です」と永田さんは強調する。スタートは「荷受」、ゴールは「出荷」で、それぞれに関わる機械を順に清掃していくが、清掃が完了した部分から操作盤に付せんを貼り付けて進捗(しんちょく)状況を把握している。清掃をしっかり行うことで「品質管理」に結び付けている。

整然と並べられた清掃道具
8月20日前後から9月初めにかけて「コシヒカリ」の荷受が始まり、それが終わると飼料用米、9月下旬から10月10日ごろまでは愛知県の奨励品種「大地の風」の荷受と続く。
これが例年の流れだが、今年からは新たに栽培が始まった「にじのきらめき」の荷受が「コシヒカリ」の後に入り荷受期間はさらに拡大する予定だ。
籾摺りは9月から荷受と並行して始めるが、10月からはもみ摺りが本格化し、その後、検査を受けて12月下旬までにすべて低温倉庫に移送して保管する。
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