ガセリ菌SP株の機能をヒト試験で確認 インフルエンザ・ウイルス防御に効果2015年11月11日
雪印メグミルク
雪印メグミルク(株)は、同社保有のプロバイオティクス乳酸菌「ガセリ菌SP株」の健康機能に関する新たな知見を、「第11回日本食品免疫学会学術大会」において発表した。
ガセリ菌SP株を摂取することにより、インフルエンザワクチン接種後の抗体産生が促進され、その効果が高まること、また免疫指標であるNK細胞活性が高まることが確認された。
ガセリ菌SP株摂取によって、インフルエンザに対する防御機能が高まることは、これまでマウスを用いた試験で確認されていたが、ヒト試験でも確認されたことになる。
また、マウスを用いたこの効果のメカニズム解析では、生体内に侵入した異物を捕らえるマクロファージにガセリ菌SP株が作用し、ウイルスへの抵抗を高めるインターフェロンの産生を促すことにより、インフルエンザに対する防御機能を高めることが示された。
ヒト試験の概略は、健康な男女200名を2つに分け、1グループ(ガセリ群)にはガセリ菌SP株含有のヨーグルトを、2グループ(プラセボ群)にはガセリ菌SP株を含まないヨーグルトを、1日1本(100g)16週間摂取してもらった。
摂取開始4週間後に、全員にインフルエンザワクチン(A型H1N1・A型H3N2、B型3種類のインフルエンザウイルスを含んだワクチン)を接種し、ヨーグルト摂取開始時、4週間後(ワクチン接種時)、7週間後、16週間後にワクチンに対する抗体価を測定した。
同時に16週間後には免疫指標であるNK細胞(自然免疫の主要因子で、主に血液中に存在し抗腫瘍活性や抗体産生の調節に関与する細胞)活性および唾液中のIgA量(感染防御やアレルギー抑制に関与する抗体の1種。唾液中に多量に存在し、IgA量が減少すると免疫機能が低下するとされる)を測定した。
結果、ガセリ群ではワクチン接種後の抗体価がプラセボ群と比較して有意に高い値を示した。またNK細胞活性とIgAの変化量は、ガセリ群がプラセボ群よりも高い値を示した。
以上の結果から、ガセリ菌SP株を含有するヨーグルトを摂取すると、ワクチンに対する抗体産生が促され、効果が高まること、免疫指標であるNK細胞活性などを増強することが判明、インフルエンザに対する防御機能が高まることが示された。
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