豚熱ワクチンの打ち手拡大へ 獣医師不足の要望受けて農水省が防疫指針改正2022年12月26日
豚熱ワクチンの打ち手の確保が課題となる中、農水省は、12月23日、特定家畜伝染病防疫指針を改正して都道府県の研修を受けて認定された農場の飼養衛生管理者も接種することができるようにした。早い都道府県では来年2月から研修が始まり、4月ごろからワクチンを打てるようになる見通し。
豚熱ワクチンの打ち手をめぐっては、これまでは家畜保健所の獣医師か都道府県知事が認定した獣医師に限られていたが、接種の需要に追い付かず、例えば鹿児島県からは「全部の豚に接種するとなると40日間かかり、感染が広がってしまう恐れがある」との声が寄せられるなど、各地から対応を求める要望が上がっていたという。また、家畜保健所の獣医師もワクチン接種の業務に追われ、別の業務ができないと悩む声が上がっているという。
こうした中、農水省は防疫指針を改正して、農場の衛生管理の責任者である「飼養衛生管理者」が、ワクチン接種に関する都道府県の事前研修を受けて認定を受けた場合、ワクチンを打つことができるようにした。農場自体も別に認定を受ける必要がある。認定を受けた飼養衛生管理者は、その後も年に1回程度、技術を維持するための研修を受ける必要がある。
農水省によると、準備に一定の時間がかかるため、都道府県の早いところで来年2月から研修が始まり、実際に接種できるようになるのは年度替わりの4月ごろになるとみられる。
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