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2013.06.11 
農業協同組合新聞・書評委員会より(6月)一覧へ

 農業協同組合新聞・書評委員会がおすすめする6月の注目書籍・新刊紹介。

6月の注目ブック ミニレビュー

『アベノミクスと日本の論点』農文協編『アベノミクスと日本の論点』農文協編
(農文協ブックレット 本体800円+税)

 13人の識者がアベノミクスを批判的に分析。日本社会が歴史やアイデンティティをふまえて再生・発展する道を提案している。副題は「成長戦略から成熟戦略へ」。
 そのために重視するのは「地域」だ。アベノミクスが追求する「強い経済」は輸出型大企業にのみ恩恵をもたらす、とは類書でも指摘されているが、本書はグローバル化した企業が追求する経済はもちろん、国民経済とも違う「地域」の意味を明らかにして、そこでの暮らしと命の持続性を考える。メッセージは「命の世界に身を置けばまったく違う景色が見えてくる」である。巻末の大妻女子大・田代論考は「時代のテーマは安倍晋三そのもの」と突く。


『TPPすぐそこに迫る亡国の罠』郭洋春 著『TPPすぐそこに迫る亡国の罠』郭洋春 著
(三交社 本体1500年+税)

 米通商代表部のカトラー代表補はTPPについて「韓米FTAを見てもらえば分かる。TPPではそれ以上の水準を求める」と日本の国会議員団に答えた。 本書はまさに韓米FTAをはじめとした諸外国の貿易協定の問題を解説、いまだベールに包まれたTPPの本質を明らかにしようというものだ。
 投資家が投資先国の政府を訴えるISD条項による提訴数は2011年末で世界で450件にものぼっているなど「実際に起きている悲劇の数々!」を解説。巻末には反TPP・反原発を訴える俳優の山本太郎氏との対談も収録している。


『日本の地下水が危ない』橋本淳司 著
(幻冬舎新書 本体780円+税)

 外国人による森林買収面積は昨年1年間で16ha。国内の外資系企業によるそれは130haだったとこの4月、農水省が発表した。この問題が注目されたのは外国資本によって水資源が奪われる、との懸念からだ。本書は「水資源をめぐる戦いが日本各地ではじまっている」と現場を取材して警告する。
 驚くことに日本には地下水に関する法律がないのだという。著者は水源地の買収に動く外国人や外資をレポートするともに、水を守る条例制定に動き始めた地方自治体にも足を運んだ。ただし、地下水枯渇は日本人にも責任がある。取材を通じ著者は「減反政策は減水政策」と喝破している。


【新刊情報】

(協力/農文協・農業書センター)

『JA新協同組合ガイドブック組織編』福間莞爾著
(全国共同出版 本体1200円+税)

 震災復興や国際協同組合年を通じて協同組合への注目、関心は高まったといわれる。しかし、そもそも協同組合とは何か、JA関係者も確信をもって理解しているだろうか。本書は「組織とは何か」に始まる「そもそも論」を解説。各種研修会で活用を。


『プロフェッショナル農業人』大澤信一 著『プロフェッショナル農業人』大澤信一 著
(A5判 320頁 1890円 東洋経済新報社)

 7人の「農業の達人」たちのケーススタディをもとに、農法と経営の両面からTPPにも負けない高収益農業実現の指針を示す。

 

 

『花も実もある よくばり! 緑のカーテン』サカタのタネ「緑のカーテン」普及チーム著
(B5判 64頁 1575円  農文協)
 たわわに実るミニメロン、白花ユウガオ、さまざまな野菜や花の輪作など、緑のカーテンの多様な楽しみ方を紹介。野菜と花23品目の栽培ポイントなども。


『鹿児島地域産業の未来』関満博 著『鹿児島地域産業の未来』関満博 著
(A5判 406頁 5670円 新評論)
 人びとが不屈の努力で育んできた農畜水産業・焼酎産業の先駆的な取り組みから、モノづくり中小企業の果敢な展開、離島における地域資源活用策まで、その全貌精査。


(新刊情報で取り上げた書籍は農文協・農業書センターで購入できます。〒100-0004東京都千代田区大手町1-3-2 TEL:03-3217-3020)

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