JAの代表者 新全中のあるべき姿2017年3月29日
JA全中は平成31年9月末を期限として一般社団法人に組織変更するが、新たな全中のあるべき姿について3月10日の通常総会にこれまでの議論の取りまとめを示した。あるべき姿の基本的なコンセプトとして、全中はJAの代表者として全国機関の連携強化の要となるなど項目を挙げている。29年度は具体化の検討を県・JAとキャッチボールをしながら進め30年度の組織変更計画の協議につなげていく。
昨年(平成28年)4月に施行された改正農協法では全中は平成31年9月末を期限として一般社団法人に組織変更することとされた。法改正で全中の監査権限は廃止され、各JAが会計監査人を選任することになった。これにともなって新たな監査法人が平成29年夏に設立される予定となっている。
一方、改正農協法の成立(平成27年9月)をふまえ、JA全中の総合審議会(第76回総合審議会27年9月25日)は新たな中央会について以下のような答申した。
【新たな中央会組織の基本的な考え方】
▽会員の意思に基づく組織
▽JAグループの結集軸としての組織
▽JAグループの自己改革を支援する組織
【中央会の機能】
▽民主的運営を基本とする協同組合であるJAの適切な運営をはかり、組合員・JAの共通の意思の結集・徹底→代表機能の発揮
▽地域・事業の枠を超えてJAグループの総合力を発揮→総合調整機能の発揮
▽創意工夫ある取り組みに積極的に挑戦するJAの組織・事業・経営を支援→経営相談機能の発揮。【中央会の役割分担】
▽県中はそれぞれの地域性に応じJAに直接的に接しながら事業を行う。▽全中は全国を調整しつつ県中・連合会と連携するなかで各事業に取り組む。
▽県中と全中は役割分担をはかりつつ、有機的に連携することにより、その効果の最大化をはかる必要がある。
この答申などをもとに全中のあり方について検討をすることにし、28年度は一般社団法人全中の大枠について検討し、これまで組合長・会長会議や地区別代議員会などの検討を通じて「あるべき姿」としてまとめ、2月の全中理事会で決定した。
その基本的なコンセプトは総審答申をはじめ、ICA原則、JA綱領、第27回JA全国大会決議を前提にして以下のようにまとめた。
▽JAの代表者として全国機関の連携強化の要となる。
▽それによってJAグループ全体の代表機能、総合調整機能を向上させる。
▽農業者の代表として国政等に意思を反映するとともに、国民理解を醸成する。
▽JAの継続的な改革を支援する。
▽以上のこと(機能発揮)について原則として県中央会をバックアップ、または県中央会を経由して行う。
▽これらを可能とする全中のガバナンスと財政基盤の確立、人材確保を行う。
平成29年度は、この「あるべき姿」の具体化の検討を県・JAとキャッチボールをしながら進めることにしており、30年度の組織変更計画の協議につなげていく。
あわせてJA全中は新たな組織が発揮すべき機能をにらんだ機構改革を3月末に実施するなど、新組織に向けて準備を進めている。
今回の機構改革ではあるべき機能を発揮するために、農政部を"国政に対し意見を反映する役割"、広報部を"社会に対し農業・食料・JAにかかる広報をする役割"などとして改めて位置づけるとともに、営農・経営戦略支援部をJA支援部に再編した。
JA支援部にはJAの営農・経済事業、地域とくらしの活動、教育・人材開発、さらに経営戦略策定支援など、県中を通じたJA改革支援の役割を明確にした。
そのほか中央会は、総合事業を営むJAの総合力の発揮に向け、事業ごとに存立する連合会との調整機能の発揮を強化することにしている。
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