【浜矩子が斬る! 日本経済】タコ市首相の野望がもたらした電撃解散を許すまじ 「国家経営?」怖い勘違い2026年1月20日
高市早苗首相の「解散記者会見」のテレビ放送を視聴した。筆者はこの人をタコ市さんと命名した。日本の経済社会の四方八方に向かって毒性の強い触手を伸ばして来ている観が強いからだ。今回の記者会見をみて、この思いに変わりはなかった。
エコノミスト 浜矩子氏
この筆者の感触を再確認しただけではない。重要なことが、この会見を通じて分かった。よく分かったのが、この会見まで最も謎だった「なぜ、今解散なのか」という点である。「大儀無き党利党略」とか、徹底的な「自己都合解散」などというフレーズがこのところメディア上で踊っていた。これらは概ね当たりだった。そのことが、この会見で判明した。
さらには、タコ市首相が話を進めるにつれて、自己都合の切迫感が一段と生々しく湧いて出て来た。この切迫感を浮き彫りにするいくつかのフレーズがあった。順次、見て行こう。
「なぜ、今なのか。高市早苗が、内閣総理大臣で良いのかどうか、今、主権者たる国民の皆様に決めていただく、それしかない。そのように考えたからでございます」
何とかして「高市早苗首相」に有権者からお墨付きを得たい。この差し迫った思いがびりびり伝わって来る。だが、それは分かっても、ご本人が自問している「なぜ、今なのか」の答えにはならない。有権者がタコ市氏の首相適性を判断するには、「今」はむしろあまりにも早過ぎる。材料不足だ。通常国会冒頭で施政方針演説を行い、各党からの代表質問を受け、来年度予算の審議を進める。そのプロセスを経ないで、いかにして我々はこの人の首相としての有資格度を測れるのか。このプロセスを経る中でボロが出るのを避けたい。だから、電撃解散。そういうことではないのか。
「高市早苗に、国家経営を託していただけるのか。国民の皆様に直接、御判断を頂きたい」
これはおかしい。これから行われようとしているのは、衆議院選挙だ。誰を総理大臣にするのかを決める投票ではない。高市早苗があまりにも前面に出過ぎている。欲しいのは首相としての自分の地位。それが何とも露骨に出ている。「国家経営を託していただけるのか」という言い方が怖い。「政策運営」なら分かる。確かに、総理大臣は政策運営に関する最高政治責任者だ。だが、国家は国民のものであり、市民社会のものだ。それを経営するというのは、どういう感性から出て来る認識なのだろう。権力という名の触手が我々の日常に向かって伸びて来ている感触が強い。
「日本は、議院内閣制の国ですから、国民の皆様が直接、内閣総理大臣を選ぶことはできません。しかし、衆議院選挙は政権選択選挙と呼ばれます。自民党と日本維新の会で過半数の議席を賜れましたら、高市総理。そうでなければ、野田総理か、斉藤総理か、別の方か。間接的ですが、国民の皆様に内閣総理大臣を選んでいただくことにもなります」
この一連の文言は、「高市早苗に国家経営を...」のくだりに続くものだ。日本は議会制民主主義の国だから、国民が直接、内閣総理大臣を選ぶことは出来ない。制度上はその通りだ。だが、これでは、まるで、この制度が悪いと言わんばかりだ。議会を民主主義体制の軸に置く。主権者である人々の意向が議会で議論を戦わす議員たちに託される。そのことを通じて、民主主義の大儀が堅持される。それが議会制民主主義だ。この体制の下における総選挙は、特定の個人に関する人気投票ではない。
それなのに、タコ市氏のこの言い方では、あたかも、人気投票に直接参加出来ないことが残念なことのようになってしまう。それは残念だけど、でも与党に投票して頂ければ、それは私への投票と同じことだから、大丈夫。よろしくお願いね。こんな感じである。
どうしても国家経営を我が物としたい。そんな野望が急がせた国会解散を許すことは出来ない。
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