無我夢中で走った2年-JA全中・奥野会長2017年7月28日
JA全中の奥野会長は7月28日、理事会後に会長として最後の記者会見に臨んだ。2年間を振り返り「本当に忙しく働いた。無我夢中で走ってきたと思う」などと述べた。
会見では「2年間は長いようで短いという思いがする。光陰矢の如しというが本当に忙しく働いた。無我夢中で走ってきた2年ではなかったかと思う。この役についてありがたかったのはいろいろな方に会ったこと。非常にハッピーだった。ただ、どの場面でも一期一会のつもりで一生懸命に誠意を示そうとやってきた自負ある」と振り返った。
退任する森永副会長も「会長を先頭に日本全国の組合員、組織のため全力で走ってきた。いろいろな課題を抱えているが全中には1つ1つ改革していくことを願う」と述べた。田波副会長は「引き続き理事として残るので会長の思いを引き継いでいかなければならない」と述べた。
2年間の実績については自ら評価するものではないとして「ただ一生懸命にその時、その時の事態に対処してきたとはいえるが、その結果は後の人、回りの人が評価する」と話した。
日欧EPA交渉の大枠合意については「われわれがどう対処するか。とくに酪農関係の強化が必要」と述べ、生乳生産の減少が懸念されるなか生産基盤の強化に向けて「どう増頭していくかなど、酪農経営の合理化に尽きる」と課題を指摘した。
また、この日、冷凍牛肉のセーフガードが発動される見通しとなったが、「海外に攻めていける農産物をつくっていくことがわれわれの理想。しかし、畜産の規模が違う。守り育てていくにはセーフガードは必要」と制度の意義を訴えた。
米の先物取引については「日本の主食である米を投機の対象にしてはならない。金余りの日本で投機筋が走ることは十分に考えられる」と上場反対の考えを強調した。
そのほか自民党の小泉農林部会長については「国家の基本である農業についてまだまだ勉強してもらいたい」などと話した。
後任の中家新会長については「この3年間、一緒に理事会で協議をしてきた。やらねばならない諸課題については十分にご承知。特別に言うこともないと思っている」と述べるとともに「彼は中央協同組合学園の第1期生。18歳のときから協同組合精神を勉強されてきた方。しっかり運営してくれると思う」と期待を寄せた。
また、今後も全中と各全国連による統一広報体制をしっかり構築することの重要性を指摘した。
(写真)最後の記者会見に臨む奥野会長、森永利幸副会長(写真右)、田波俊明副会長(写真左)
重要な記事
最新の記事
-
新品種から商品開発まで 米の新規需要広げる挑戦 農研機構とグリコ栄養食品2025年5月1日
-
米の販売数量 前年比で86.3%で減少傾向 価格高騰の影響か 3月末2025年5月1日
-
春夏野菜の病害虫防除 気候変動見逃さず(1)耕種的防除を併用【サステナ防除のすすめ2025】2025年5月1日
-
春夏野菜の病害虫防除 気候変動見逃さず(2)農薬の残効顧慮も【サステナ防除のすすめ2025】2025年5月1日
-
備蓄米 小売業へ2592t販売 3月末の6倍 農水省2025年5月1日
-
イモ掘り、イモ拾いモ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第338回2025年5月1日
-
地元木材で「香りの授業」、広島県府中明郷学園で開催 セントマティック2025年5月1日
-
大分ハウスみかんの出荷が始まる 大分県柑橘販売強化対策協議会2025年5月1日
-
Webマガジン『街角のクリエイティブ』で尾道特集 尾道と、おのみち鮮魚店「尾道産 天然真鯛の炊き込みご飯」の魅力を発信 街クリ2025年5月1日
-
5月1日「新茶の日」に狭山茶の新芽を食べる「新茶ミルクカルボナーラ」 温泉道場2025年5月1日
-
「越後姫」食育出前授業を開催 JA全農にいがた2025年5月1日
-
日本の米育ち 平田牧場 三元豚の「まんまるポークナゲット」新登場 生活クラブ2025年5月1日
-
千葉県袖ケ浦市 令和7年度「田んぼの学校」と「農作業体験」実施2025年5月1日
-
次世代アグリ・フードテックを牽引 岩手・一関高専から初代「スーパーアグリクリエーター」誕生2025年5月1日
-
プロ農家が教える3日間 田植え体験希望者を募集福井県福井市2025年5月1日
-
フィリップ モリス ジャパンとRCF「あおもり三八農業未来プロジェクト」発足 農業振興を支援2025年5月1日
-
ビオラ「ピエナ」シリーズに2種の新色追加 サカタのタネ2025年5月1日
-
北限の茶処・新潟県村上市「新茶のお茶摘み体験」参加者募集2025年5月1日
-
「健康経営優良法人2025」初認定 全農ビジネスサポート2025年5月1日
-
「スポットワーク」活用 農業の担い手確保事業を開始 富山県2025年5月1日