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2018.07.13 
地域での活動を核に協同組織間の連携を 国際協同組合デー中央集会一覧へ

 国際協同組合デーを記念して7月10日、東京都内で第96回中央集会が開かれた。JA、生協、労協などの関係者約400人が参加し、「協同を通じた持続可能な社会へ」のテーマで、各地の活動事例をもとにパネルディスカッションを行った。この中では、特に地域における協同組織間連携の必要性が指摘された。

中央集会のパネルディスカッション 集会では主催の日本協同組合連携機構(JCA)会長の中家徹会長(JA全中会長)が'「『だれひとり残さない社会』の実現へ協同の力を発揮したい。それには各協同の連携が重要。協同組合デーをその契機にしたい」と述べた。
 また来賓の神津里季生・労働者福祉中央協議会会長・日本労働組合総連合会長)も「広く世界を見据えて連携する必要がある。協同の価値を国の内外で広く共有したい」と、連携の重要性を強調。集会では国際協同組合同盟(ICA)のアリエル・グアルコ会長が祝賀メッセージのビデオが送り、そのなかで今年4月発足したJCAへの期待を表明した。
 JCAは、日本協同組合連絡協議会(JJC)の取り組みを引きつぎ、(一社)JC総研を改組したもので、協同組合間の連携をより強め、政策提言・広報(発信)の一層の強化を目的とする組織。集会の中のディスカッションでは、各構成団体が、それぞれJCAへの期待を述べた。
 同じくディスカッションでは、鹿児県のJA鹿児島きもつきの下小野田寛組合長が「かのや農林漁業協同組合連絡協議会」の活動を報告。同協議会はJA、森林組合、漁協からなり、「関係団体の密接な連携によって、地域農林水産業の振興と地域経済発展に資する」ことを目的とするもので、下小野田組合長は「われわれは食を通じ、命のバトンリレーをしている。まず地元協同組合の連携、そして都市の消費者との連携。これが大切だ」と指摘。その上で「地域環境が地球環境に発展していくことを常に意識し、地域での一つひとつの取り組み、一人ひとりの取り組みが大切であることをみんなで共有したい」と話した。
 また、生活困窮者や子ども食堂へ食料を提供しているフードバンクの取り組みについて、NPO法人フードバンク埼玉が報告。「困難を抱えている子どもたちを支えていくことは、助け合いを理念とする生協ならではの活動。地域の諸団体とともに取り組む課題であり、JAや、ワーカーズコープ、労働組合などに地域ネットワークを広げる機会にもなる」と、(一社)埼玉県労働者福祉協議会の永田信雄専務はその意義を強調した。
 人々が協同で仕事をつくる労働者協働組合が各地で誕生しているが、集会では広島市「協同労働」プラットホーム事業の報告があった。広島市の事業を委託し、60歳以上の市民による協同労働によって、コミュニティの存続危機、高齢者の生活上の不安など、地域のさまざまな課題を解決しようというもので、労働金庫や生協、労働組合、JA中央会などが協力支援している。
現在、この事業によって、市内に14の団体が生まれている。日本労働者協働組合連合会センター事業団中四国事業本部長はこれを、協同組合間連携による仕事づくり・まちづくりと位置付け、「いま求められるのは、小さな協同体(協同組合)を地域に無数、市民自身の手で生み出すことだ」と提案した。
 このほか「協同組合は地域と出会い、地域に発信し、人々が繋がることでその力が発揮される」「地域をまとめるのは協同組合としてのJAの役割」などの発言があった。コメンテーターの黒田かをり・(一社)SDGs市民社会ネットワーク代表理事は、今日社会的課題が複雑になっていことを挙げ「1組織、1セクター、行政では解決困難なことが増えている」として、各組織、セクターが連携してこれららの課題に取り組むことの意義を強調した。

(写真)中央集会のパネルディスカッション

 

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