JA山形おきたまの柴田さんが最優秀賞-第5回JA営農指導実践全国大会2021年2月22日
JA全中は2月19日、第5回JA営農指導実践全国大会を開催した。全国8地区代表によるJAグループNo1営農指導員の決定戦の位置づけで、今回はJA山形おきたまの営農経済部園芸販売課の柴田啓人士さんが最優秀賞に選ばれた。
表彰するJA全中の肱岡弘典常務
コロナ禍のため今年は地元JAからオンラインで参加するウェブ開催となった。
主催者の中家徹JA全中代表理事会長は新型コロナ感染症の拡大で国民の間に食料確保への関心が高まっているなか、国民が食べるものは国内で作るとする「国消国産」の重要性を発信していきたいと話すとともに、マーケットニーズに事業伸長の契機となる動きも見られると指摘して環境変化に応じたJAへの事業が求められていると話し、そのうえで「組合員がJAにもっとも期待することは営農指導。JA経営の根幹も営農経済事業だ」と現場の実践に期待を寄せた。
JA山形おきたまは、デラウェアの品質格差や販売価格の伸び悩みに直面するなかで、「おきたま統一共選」の実施を決め、生産自らが出荷基準を作り上げるとともに、より専門性を持った職員がほ場に出向く営農指導体制を導入し、地域相互で栽培技術のレベルアップにつなげた。
また、生産者との徹底した話し合いのなかで集出荷施設の再編も実現した。こうした取り組みで県の品評会で多くの生産者が最優秀賞を受賞し、販売価格の上昇と選果手数料の削減などで所得向上につなげた。また、JAオリジナル商品の開発でブランドづくりにも力を入れている。海外への販路拡大にも取り組む。柴田さんは「おきたまを変えたいという信念で生産者と話し合った」といい、「量は力、品質は信頼」とJAに結集する営農経済事業の重要性を強調した。
審査員特別賞にはJA鳥取中央琴浦営農センター果実園芸課の後藤慎司さんが選ばれた。異常天候による不作と新規病害など意欲をなくしたブロッコリー生産者に産地再興のための取り組みを提案し、JA管内全体にブロッコリーづくりが拡大するようになった。「産地維持発展のカギは営農指導員」と話した。
全国8地区の営農指導員はオンラインで参加。審査員はJAビルで発表を聞き審査した。
その他の発表は以下のとおり。
◎JA山梨みらい・一瀬啓介さん「農業を元気に! 地域を元気に! これからも、私たちは、農業を通して、常に可能性を追求していきます」
◎JA福井県・三上浩一さん「Beans Phoenix~福井市産大豆の復活とさらなる飛躍をめざして」
◎JA西三河・久野未槻さん「愛知一のいちご産地維持発展のために~JA西三河いちご部会での取り組み」
◎JA大阪北部・友寄寛さん「直売所出荷者への取り組み」
◎JA高知県・井上高徳さん「目指せ! 販売金額
◎JAさが・森田亘さん「しろいし『泥付きれんこん』産地振興に向けて~産地継承・新たな挑戦~
(後日、詳報記事を掲載します。)
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