米の買取販売 取扱いの4割に-JA全農の改革実績【販売事業】2021年3月10日
JA全農はこのほど主要な事業ごとの改革の成果をまとめた。販売事業では今後も直接販売、輸出の取り組みなどを通じて農業者の所得増大に貢献していく。
米穀事業では直接販売が平成28年度には80万tだったが、令和2年度には74%増の139万tとなり、全農の取扱い数量の65%となり2年度計画を達成する見込みとなっている。
買取販売は22万tが94万tへと3倍以上に増加。取扱い数量の40%となり2年度計画を達成する見込みだ。全農は販売網拡大のため回転寿司大手のスシローをはじめ、デリカフーズ、木徳神糧などの業務提携を進めてきている。
スシローグローバルホールディングスには平成29年度に出資。スシローの海外展開にともなう米をはじめとした国産農畜産物の輸出拡大につなげるとともに、生産者の経営安定のために多収米の契約栽培を生産提案するなど、需要に対応した所得確保への取り組みも進めている。また、米穀事業では物流の合理化も課題で、輸送時の手荷役を削減するため、全農統一フレコンの導入や紙袋のパレット輸送も進める。
園芸事業では直接販売が平成28年度にくらべて令和2年度に34%増の4100億円と計画の4000億円を上回る見込みだ。また、買取販売は同12%増の2600億円の見込み。計画を下回るがコロナ禍、市況価格の変動が影響した。
この間、全国約600社の青果卸売会社のうち、販売力があり戦略を共有できる84社をパートナー企業に設定した。中食・外食向けのサプライヤーとの協業にも取り組む。具体的にはセブイレブンと提携して輸入品に対抗できる花蕾が通常の約2倍のブロッコリー品種を産地に契約栽培を提案、実需者への結びつけとサラダへの商品化で生産振興につなげている。その他、加工・業務用野菜実需者と連携し、PB商品化した国産カボチャの生産振興の取り組みもある。
輸出については全農グループ全体で令和2年度に136億円の見込み。JA全農インターナショナルの実績は53億円の見込み。計画は70億円だったが、世界的なコロナ禍で外食需要主体の牛肉の販売が低迷したことが影響した。
今後は海外に販売チャネルを持つ外部事業者との連携を積極的に行い輸出拡大に取り組む。具体的にはアジアを中心に多店舗展開をはかるドンキホーテグループへ販売を開始。同グループが昨年10月に発足したパートナーシップ組織にJA全農インターナショナルが参画、積極的な商品供給で輸出拡大を図る。全農はJAなどからの農畜産物の調達や、産地リレーによる安定供給、新たな食材や加工品の提案などを行っていく方針だ。
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