JAの活動:今さら聞けない営農情報
コンプライアンス10 肥料取締法その2【今さら聞けない営農情報】第68回2020年9月11日
前回、肥料取締法の成り立ちと、肥料には「普通肥料」とそれ以外の「特殊肥料」があることを紹介しました。
普通肥料には、基本的に「公定規格」が定められ、(1)含有すべき肥料成分の最小量、(2)有害成分の含有許容値、(3)その他の制限事項(植物に害のないことを証明することなど)が、肥料の種類ごとに定められています。肥料は、作物の栄養源であることから、肥料成分ごとの施用量を適正にしてやる必要があります。例えば、10aの畑に窒素成分を6kg施用したいとします。この時、窒素成分を20kg袋に10%含む窒素質肥料を使って施用する場合、この窒素質肥料20kgに含まれる窒素の量は20kg×10%=2kgですので、窒素成分を6kg施用するにはこの窒素質肥料(20kg)を6kg÷2kg=3袋施用する必要があります。この時もし、窒素質肥料に本当に10%の窒素成分が含まれていない(いわゆる不良品)の場合は、同じ3袋施用しても目的の窒素量6kgを施用できないことになります。
このようなことを起こさないようにするために、公定規格が定められています。また、この公定規格に適合している証として、保証票が添付されています。
もし保証票に記載されている成分量が下回っている場合は、肥料取締法違反となり、肥料として流通させることができません。逆に、成分量が保証票を上回っている場合は、肥料取締法違反とはなりませんが、予定以上の成分を過剰に施用することになり、成分によっては過剰症を誘発しかねないことになります。ですので、適正施肥のためには保証票どおりに成分が入っていることが前提となりますが、肥料取締法のおかげでそれが実現しているのです。
普通肥料の種類と主なものは下表のとおりですが、実際にはもっと多くの種類があり、それぞれに公定規格が定められています。これらの公定規格は紙面の関係上全てを示すことができませんので、独立行政法人農林水産消費安全技術センター(通称:FAMIC(ファミック))のホームページをご覧下さい。

このシリーズの一覧は以下のリンクをご覧ください
重要な記事
最新の記事
-
【特別座談会】米は食の源 基本は国消国産(2)2025年11月4日 -
【特別座談会】人を育てる食と農の力に自信を持とう(3)2025年11月4日 -
なぜ先物市場の価格は市中価格とリンクしないのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年11月4日 -
鳥インフルエンザ 国内2例目を北海道で確認2025年11月4日 -
鳥インフルエンザ 新潟で国内3例目2025年11月4日 -
規格外野菜で農家レストラン 高崎市の柴崎農園が最高賞 食品産業もったない大賞2025年11月4日 -
GREEN×EXPO2027 日本政府出展起工式を開催2025年11月4日 -
第1回「食と農をつなぐアワード」受賞者決定 農水省2025年11月4日 -
「ジャンボタニシ」の食害被害を防ぐ新技術開発 ドローンで被害を事前予測・スポット散布 農研機構2025年11月4日 -
11月の野菜生育状況と価格見通し ばれいしょ、たまねぎなど平年を上回る見込み 農水省2025年11月4日 -
11月11日は長野県きのこの日「秋の味覚。信州きのこフェア」4日から開催 JA全農2025年11月4日 -
「鹿児島黒牛」使用メニュー「牛かつふたば亭」で提供 JA全農2025年11月4日 -
自動車共済の仕組改訂など2026年1月実施 「日常生活事故弁護士費用保障特約」新設 JA共済連2025年11月4日 -
交通安全イベントで「見えチェック」体験ブース 反射材着用を呼びかけ JA共済連2025年11月4日 -
長野県「僕らはおいしい応援団」りんご「サンふじ」など送料負担なし JAタウン2025年11月4日 -
奈良県「JAならけん」約10点を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年11月4日 -
藤原紀香「ゆるふわちゃんねる」淡路島で「灘の赤菊」生産者とゆる飲み JAタウン2025年11月4日 -
「ココ・カラ。和歌山マルシェ」約80点を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年11月4日 -
第30回さなえ図画コン 最優秀賞は「田うえで出会えるお友だち」 井関農機2025年11月4日 -
秋篠宮皇嗣殿下がGREEN×EXPO 2027名誉総裁に就任 2027年国際園芸博覧会協会2025年11月4日


































