JAの活動:今さら聞けない営農情報
-有機農業とは-【今さら聞けない営農情報】第120回2021年10月9日
前回まで令和3(2021)年5月12日に決定された「みどりの食料システム戦略」で示された目指す姿や取り組み方向、またそれを実現するための技術戦略について掘り下げてみました。
これが出された時には、「本当にできるのかいな?」と実現可能性に疑問符が渦巻き、この目標達成に向けて国が厳しく業界を管理するのではないかと危惧する声も聞かれました。今の所そのような動きは聞かれませんが、早めの対策に取り組む方がよさそうです。
その戦略の中で、特に驚きであったのは、有機農業の取り組み面積拡大目標です。
耕地面積の25%約100万haを有機農業にするという壮大な目標は、農業現場に衝撃を与えました。本稿のNo.110より複数回に渡ってみどり戦略が示す有機農業の普及面積拡大に資する技術革新をひも解いてきましたが、有機農業そのものを紹介していませんでした。
そこで、今回から何回かに渡り「有機農業とは何か」をひも解いてみたいと思います。
農林水産省生産局発行「有機農業をめぐる情勢」(令和2(2020)年2月)をひも解くと、有機農業とは、コーデックス委員会が設定した『有機的に生産される食品の生産、加工、表示及び販売に係るガイドライン(CAC/GL32-1999) 』において、「有機農業とは、生物の多様性、生物的循環及び土壌の生物活性等、農業生態系の健全性を促進し強化する全体的な生産管理システムである」とされており、これをもとに日本では、有機農業の推進に関する法律(平成18(2006)年法律第112号)において、「有機農業とは、化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業」と定義されています。
コーデックス委員会(日本は1966年に加盟)とは、消費者の健康の保護、食品の公正な貿易の確保等を目的として、1963年に国際機関であるFAOおよびWHOによって設置された国際食品規格の策定等を行う国際的な機関でありますので、同委員会の規格に基づく有機農産物であれば、世界で通用するものになります。
日本の有機JAS認証は、このコーデックス委員会のガイドラインに準拠しており、有機JAS認定を受ければ、国際的にも通用する有機農産物を生産することができることになります。有機JAS認証とは、「有機農産物の日本農林規格(有機JAS規格)」の基準に従って生産された農産物を第三者機関が検査し、認証するものです。有機JAS認証を受けた事業者は、有機JAS基準に適合した生産が行われているとのお墨付きをもらったようなもので、認証を受けてはじめて「有機JASマーク」を使用し、自分の生産物に「有機」「オーガニック」等と表示ができます。
では、有機JAS規格どんなものでしょうか? 次回その内容をひも解いてみます。
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