JAの活動 特集詳細

特集:【緊急特集・JA対話運動】

2019.06.03 
【緊急特集・JA対話運動】第11回<JAふくしま未来(福島県)>役員が訪問 担い手と徹底した意見交換 合併後の事業計画に反映一覧へ

 2016年(平成28年)に広域合併したJAふくしま未来は合併事業計画(「みらいろプラン」)を着実に進めるため、2017年1月より、常勤理事が手分けして認定農業者など中核的担い手を対象に]訪問活動を展開し、意見交換を行っている。これにより、合併事業計画をより確かなものにするとともに、これから3か年の第2期「みらいろプラン」に、訪問活動で出た意見・要望を反映させている。

20190603 対話運動 認定農業者を訪問し意見交換する菅野孝志組合長認定農業者を訪問し意見交換する菅野孝志組合長

 

◆担い手1000人と徹底した話し合い 「みらいろテン!2・5・10運動」
 
 同JAの「みらいろプラン」は2016年から、(1)合併後の事業・事務・手数料、肥料・資材等の統一による一体感の醸成、(2)合併メリットの追求と地域特性の発揮、(3)販売単価2%アップと生産コスト5%ダウンで農業所得10%アップ、販売品供給高300億円をめざす「みらいろテン!2・5・10運動」を掲げて、自己改革に取り組んでいる。
 この取り組みをより徹底するため、合併翌年の1月から常勤役員による認定農業者など中核的な担い手への訪問活動を開始した。当初300戸を目標に常勤理事4班体制でスタートし、その後、常勤役員17人に職員も加えた15班体制に拡大。管内には2347人の認定農業者がおり、今年2月までに1000人(42.6%)の訪問を終えた。このほか巡回した認定農業者には指導農業士、青年農業士合わせて75人全員の訪問も含まれる。
 これを一区切りとして、さらに残りの認定農業者の訪問に取り組む方針。特に指導農業士と青年農業士は、農水省が定期的にアンケート調査を行っており、「その結果によってJAが評価されるため、定期的な訪問が必要になる」(同JA改革推進部)として、今後も重点的に訪問する考えだ。
 常勤役員による訪問活動は、単なる訪問ではなく、具体的な農業所得のアップにむけた取り組みの説明や協力要請のほか、「みらいろテン」の運動について具体的に意見交換を行う。出た要望や意見は内部検討会で検討し、自己改革やJAの事業に反映させており、2017、18年の2年間の訪問で得た意見や要望は2000件を超える。内容は農畜産物の販売、生産資材価格、営農指導体制に関するものが多く、販売では直販事業の拡大、GAP認証によるブランド化、特選品のブランド化などの要望があった。
 これに対して販売部門では、従来の販売方法を再検証し直接販売・販路拡大による販売単価のアップに努めた。また生産資材価格の引き下げでは、地域最安値を目指し、予約購買を拡大。また農業生産法人・集落営農組織などを対象に低コスト規格の普及を促した。さらに営農指導では、営農指導員の能力向上、技術指導員や担い手渉外(TAC)の拡充や巡回強化の要望が強く、新任指導員中核農家現地農業体験実習など、新しい事業や取り組みに結びつけた。
 こうした担い手の訪問による徹底した話し合い以外にも、組合員の声を事業に反映させる仕組みを作っている。販売品販売高約286億円(2018年度)の同JAには19の品目部会があるが、合併初年度にこれをまとめた本店部会連絡協議会を設置し、部会代表による話し合いで販売高・反収・秀品率などの目標を設定している。「JAがつくる目標ではなく、部会自らの目標として、地域農業振興計画に反映させることが重要」(改革推進部)というわけだ。また品目部会や青年部・女性部などの代表からなる総合支店運営委員会、地区本部運営委員会、それに本店運営委員会があり、組合員の意思反映の有力な場となっている。

 

20190603 対話運動 品目別部会の代表者会品目別部会の代表者会

 

◆全戸訪問や調査を通じて職員も意識変革
 
 全職員による、准組合員を含めた組合員全戸訪問も、合併前から実施している地区に合わせ、今年から全地区で行う計画。同JAでは、毎月第2土曜日の午前8時から同11時までを訪問活動の日として、JAの広報誌のほか、特に准組合員向け広報誌「みらいろエール」を持参して事業等を紹介するなど、JAへの理解促進に努めている。
 JAグループが取り組んでいる全組合員調査もこの訪問活動のなかで展開し、訪問可能組合員の約97%を達成したという。こうした訪問は職員の刺激にもなり、部署ごとに学習会を開くなど、「自己改革について勉強しようという声が出てきた」と改革推進部の稲本修一部長は評価する。
 この他にも、同JAは直売所を「JAと地域住民の関係強化に重要な拠点」と位置付け、直売所の利用に対する総合ポイント制度を導入。JAの事業に理解のある地元企業や店舗を協力店(「地産地消応援サポーター」)に指定し、ポイントカードを提示することでサービスを受けられる仕組みとしている。事業利用を促して准組合員のJAへの理解を深め「農業振興の応援団」づくりにつなげる考えだ。今年度からは、准組合員を対象に、JAの施設を視察するなどの「准組合員の集い」も予定しており、准組合員との接点拡大にも力を入れていく。

 

(関連記事)
【緊急特集・JA対話運動】まとめ

一覧はこちら

このページの先頭へ

このページの先頭へ