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官僚接待と忖度政治 国民の農政不信招く恐れ【検証:菅政権12】2021年3月1日

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官僚接待問題で総務省に続き農水省官僚の処分も決まった。農政への国民の信頼を揺るがしかねない。枝元農水事務次官も呼ばれ、1日午前中から国会集中審議を行うが、業界癒着の疑惑は晴れそうにない。続く不祥事は菅政権の体力を一層弱めていく。(敬称略)

枝元真徹 氏枝元真徹 氏

きょう〈疑惑〉国会集中審議

きょう1日、午前中から衆院予算委員会で数時間にわたり集中審議を行う。与党側は慣行よりも野党の質疑時間を増やし配慮の姿勢を示した。国会への参考人招致でもほぼ野党の意向に沿い、鶏卵大手「アキタフーズ」元代表からの接待で処分を受けた農水省事務次官の枝元真徹も呼ぶ。

既に農水省は2月25日、鶏卵汚職に関連し枝元ら幹部6人を処分したが、人事異動は行わないという。集中審議では接待と農政への便宜供与の関連などが問われる。場合によっては、野党から次官辞職を促されるだろう。

元総務省幹部の山田真貴子内閣広報官の1人約7万4000円と超高額な接待疑惑は論外だが、農水省幹部による「会食は吉川農相(当時)の負担との認識」には首をかしげる。そうならば、退席時に「ごちそうさまでした」と礼を言う。黙って帰るなどはあり得ない。

そもそも、農政上で、わずかの比重しか占めない鶏卵の一業者に大臣以下農水幹部が顔をそろえ会食するなど異例中の異例で、考えられない。何らかの便宜供与と疑われ兼ねない行為と疑念を持たれてもやむを得まい。

「年度内予算」かけ攻防

菅にとっては、まさに「勝負の1週間」を迎えた。3月1日に、菅政権が接待問題や新型コロナウイルス対応で集中審議に応じる決断は、国会審議日程と密接に絡む。政権の至上命題は「年度内の予算成立」。それには翌2日に衆院で2021年度当初予算案採択が欠かせない。与野党国会審議の環境整備に、1日の集中審議に臨むというシナリオだ。

だが1日の集中審議が裏目に出て、新事実の露見や、国会答弁での不誠実な態度に野党が反発すれば、2日の予算案採択日程は狂いかねない。

3月は重要日程が目白押しだ。まず、東京五輪開催有無で重大局面を迎える。1週間後の7日には首都圏の新型コロナ緊急事態宣言解除も射程に置く。下旬には千葉県知事、千葉市長ダブル選挙など与野党激突の地方選挙の投開票もある。

首都圏1都3県の解除有無の前には、国民向けへ5日の金曜日夜にも記者会見を行う。2月26日のぶら下がり取材は、記者とのやり取りが不完全燃焼に終わり、かえって政権への印象を悪くしたとの見方が強い。今週末の会見で、山田広報官の問題が蒸し返される可能性も高い。国民がテレビで見る菅の表情は余裕がない。既に菅は五輪開催へ退路を断っている。週末には内閣支持率の動向を示す世論調査も出るだろう。国政選挙の足音が高まる。相次ぐ不祥事は政権の政治体力を一段と消耗していくのは間違いない。

「菅官接待」は忖度政治そのもの

菅の長男が絡む総務省幹部の接待疑惑は〈官官疑惑〉ならぬ、〈菅官疑惑〉だ。親の威光を借り出来の悪い子供がとんでもないことをやらかすのは、世間ではよくある。だが、その親が、国運を背負う日本のトップリーダーとなると話は全く違う。

かつて権力や社会的タブーに抗し、その中枢に風穴を開けるジャーナリズムを〈トップ屋〉と称した。源流は、辣腕ライターを束ねた週刊誌や写真週刊誌のチーム取材だ。今なら存在感を示す〈文春砲〉が、権力の闇を切り裂く砲弾を放つ。今回の総務省の〈菅官接待〉にしても、当の官僚が「記憶がない」と逃げ切ろうとしたが、文春報道で音声テープが暴露され事態が急転した。

根源は行き過ぎた〈官邸主導〉

「政と官」「政治とカネ」を巡る忖度政治の根源は何か。大きな要因は行き過ぎた「官邸主導」にある。官僚は官邸の顔色をうかがうばかりで、国民を向いて仕事をする基本を踏み外している。憲政史上最長の安倍前政権は、官僚の人事権掌握で意のままの政権運営を進めてきた。その中枢にいたのは、当時の官房長官で現首相の菅だ。今回の一連の騒動は、「さもありなん」となる。

1996年初当選組の〈負の連鎖〉

菅政権下での一連の不祥事を見ると、初の小選挙区での衆院選だった1996年初当選組の〈連鎖〉、人間模様が浮かび上がる。

小選挙区選挙から25年。1996年10月20日投開票の衆院選で、今の政治舞台を彩る主役らが代議士人生を踏み出した。10月20日とは、今年の衆院議員任期満了とほぼ重なるのも歴史の皮肉かもしれない。

あれから四半世紀経ち、衆院議員任期満了の時までに菅政権の命運がどうなるかは誰も分からない。当時の初当選組は菅をはじめ、鶏卵汚職の渦中にいる元農相の吉川貴盛、そして元農相で「政治とカネ」スキャンダルにたびたび登場する西川公也、広島3区で初当選の河井克行。コロナ対策で政権を支える河野太郎、田村憲久ら。つまり、96年同期が負の〈連鎖〉でつながっているのだ。

そもそも鶏卵汚職の発端、「アキタフーズ」は広島・福山の企業。地元の河井克行の紹介で農政に刺さり、吉川貴盛の知己を得る。それがブーメランのように政権に跳ね返り、菅を窮地に追い詰める構図だ。〈負の連鎖〉は腐食が進みいつかは断ち切れるはずだ。

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