【規制改革会議】協同組合の否定 到底容認できない-緊急集会決議2016年11月21日
JA全中が11月21日に東京都内で開いた「JA自己改革等に関する与党との緊急集会」でJA自己改革に関する決議を参加者約1500人で採択した。
「農協改革に関する意見」に対しては「自主・自立の協同組合を否定するものなどを含んでおり、この点について到底容認できるものではない」と強く批判し、この問題に関する取りまとめについて「創造的自己改革を後押しするものとなるよう、組織の力を結集して徹底して取り組む」と決議した。
生乳流通のあり方に関する意見については「指定団体制度の機能を形骸化する内容で到底、容認できない」として「無条件・全量委託の原則」の堅持などに徹底して取り組みことなどを決議した。
〈決議前文〉
●JA自己改革に関する決議
規制改革推進会議農業ワーキング・グループが11月11日に公表した「農協改革に関する意見」は、自主・自立の協同組合を否定するものなどを含んでおり、この点について到底容認できるものではない。
JAグループは第27回JA全国大会決議に基づき、創造的自己改革の実践に取り組み。その加速化・拡充に取り組んでいる。
今後、与党において「総合的なTPP関連政策大綱」に基づくとりまとめが行われるが、我々の創造的自己改革をさらにおしすすめ、真に農業者の利益を実現するため、下記のとおり決議する。
記
一 全農の購買事業の縮小・委託販売の廃止、自ら信用事業を営むJAを3年で半減すること、農業者の経営に有益なクミカンの廃止等を含む「農協改革に関する意見」は、自主・自立の協同組合の理念等に反するものであり、認めることはできない。
一 今後の与党のとりまとめにあたって、「農協改革に関する意見」に含まれる上記の内容が反映されることは、認めることはできない。
一 協同組合やJA自己改革等に関する組合員・国民の理解拡大と、与党とりまとめが我々の創造的自己改革を後押しするものとなるよう、組織の力を結集して徹底して取り組む。
平成28年11月21日 JA自己改革等に関する与党との緊急集会 参加者一同
●指定生乳生産者団体制度等の改革に関する決議
規制改革推進会議農業ワーキング・グループが11月11日に公表した「牛乳・乳製品の生産・流通等の改革に関する意見」は、酪農家間の不公平を助長し、指定生乳生産者団体制度(指定団体制度)の機能を形骸化する内容であり、到底、容認できない。
指定団体制度は、生乳の特性をふまえ、酪農家が営々と努力を積み重ね、創り上げてきた極めて重要な仕組みであり、今回の改革によって、その機能が損なわれることは断じてあってはならない。
われわれ生産者団体は、酪農所得の増大と酪農生産基盤の強化に向け、自らの不断の改革はもとより、地域の関係者と連携し酪農家の生産性向上の後押しや労働力支援に取り組む所存である。
指定団体制度は、酪農経営の安定や所得向上を支え、消費者に安全・安心な牛乳・乳製品を安定供給する機能を有している。今後の与党のとりまとめが、真に酪農家の所得向上と酪農生産の拡大に向けて、「無条件・全量委託の原則」の堅持など指定団体制度の機能発揮と強化を前提としたものとなるよう、徹底して取り組むことを決議する。
平成28年11月21日 JA自己改革等に関する与党との緊急集会 参加者一同
(関連記事)
・JAと全農一体で協同の力発揮を 西川公也氏 (16.11.22)
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