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すべてのGM原料を包材表示に 生活クラブ連合会が米国政府に意見書2017年8月28日

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 生活クラブ生協連は、8月22日に、アメリカ農務省が募集したパブリックコメントに応えて、 昨年成立した「全米遺伝子組み換え食品表示法」にもとづく遺伝子組み換え(GM)由来の食品原料表示ルールへの意見を提出した。

 日本は米国産の食品・食品原料の大きな市場であり、米国GM食品表示ルールの動向は、日本での表示ルールに影響を与えることが予想され、日本の消費者の口に入る食品の情報開示にかかわる問題だと生活クラブでは考え、食品包材にすべてのGM原料が表示されることを米国政府に対して強く求めるというのが、この意見書の主旨だ。


 米国ではこれまで、GM作物由来の食品原料について、一部の州法では食品包材への表示が義務付けられる動きがあったが、全米に適用される連邦法ではGM表示についての法律がなかった。
 しかし2016年7月に消費者団体などの強い働きかけによって全米で食品のGM表示を義務付ける連邦法案「全米遺伝子組み換え食品表示法」が連邦議会で可決され当時のオバマ大統領が署名、食品包材へのGM表示が全米で義務化されることになった。これを受け現在、米国農務省の農業市場流通局(AMS)はGM食品の表示ルールを検討している。
 その一環として、「油や砂糖など高度に精製された食品にも遺伝子組み換え表示を義務付けるべきか」「表示の代用としてQRコードを使用する場合、どのような条件を満たすべきか」など、表示ルールの骨組みとなる30の質問を公表し、それに答える形でのパブリックコメントを2017年8月25日まで募集していた。


 生活クラブは、現在、日本でも「遺伝子組み換え表示制度に関する検討会」で表示制度の見直しが行なわれており、米国国内でのルールの動向は、日本の遺伝子組み換え表示制度にも大きな影響を与えることが予想されると考えて意見を提出した。意見書では、米国ではようやくGM食品の表示ルールを作ることになったものの、「全米遺伝子組み換え食品表示法」は「食品業界などからの働きかけの結果、包材への文字表示ではなくQRコードを載せてウェブサイトでの情報提供に代替することも認める内容」になっているが、「現実には、すべての人びとが等しくスマートフォンを持ちウェブにアクセスできる環境が保証されているとは限らない」。さらに「油や砂糖など高度に精製された食品は、遺伝子組み換えDNAまたは由来タンパク質が含まれないことを理由に、GM原料の表示を免除するルールとなる可能性もある」ことから、「今、消費者が声をあげなければ、GM由来の食品であることは包材に示されずQRコードで代替され、食品によってはGM由来であることが表示されないルールとなる恐れがある」ので、「そのようなルールでは消費者にとって、食品がどのような原料から作られたかを『知る権利』が侵害され、食料生産への遺伝子組み換え技術の広がりを覆い隠されることになりかねない」ことなどを指摘し、「すべての遺伝子組み換え原料を包材上に表示するよう求める意見」として米国農務省に提出した。


 提出した意見の全文は以下のとおり(日本語訳)。

米国の遺伝子組み換え表示ルールに対する意見

[はじめに]
 生活クラブ連合会は、 約38万人の組合員をもつ日本の生協です。 米国農務省が公表した「ステークホルダーへの質問30問」のうち、 私たち日本の消費者にもっとも関わりのある点について、意見を送ります。
 日本の消費者は、 米国からの農産物をはじめとする食品を多く購入しており、貴国にとって日本は大きな市場です。 私たちの生協の取り扱い品目の多くの原料は国産ですが、家畜の餌として米国から遺伝子組み換えでないトウモロコシ・大豆かすを輸入しています。 米国での食品表示制度の動向は、日本にも大きな影響を及ぼす可能性があるため、今回コメントを送ることにしました。


[意見]
1.QRコードではなく、包材上に文字で表示してください。(質問14, 15, 16)
「全米遺伝子組み換え食品表示法」は、包材上の文字による表示だけでなく、QRコードやウエブサイトでの情報提供も認める内容になっています。しかし、すべての消費者に対する確実な情報開示を保障するのは、包材上の文字による表示だけです。日本ではスマートフォンの所有率は78%、60~79歳では40%ほどと言われています。またスマートフォンを持っていたとしても、必ずしも電波がつながるとは限りません。すべての消費者に平等に情報を開示するために、QRコードではなく、包材上に文字で表示してください。

2.すべての遺伝子組み換え原料を表示の対象としてください。(質問2, 3, 4, 10)
 油、砂糖など高度に精製されており、最終製品から組換えDNAまたは由来タンパク質が検出されない製品も含め、トレーサビリティ制度にもとづきすべての遺伝子組み換え原料を表示の対象としてください。

3.すみやかに表示を義務づけてください。
 「全米遺伝子組み換え食品表示法」では、2018年7月28日までに遺伝子組み換え表示のルールを作るとしています。すでに米国の食品産業では自主的に遺伝子組み換え表示を行なうなど、準備は整いつつあります。当初定めた期日から遅れることなく、表示を義務付けてください。

以上

【参考】
生活クラブ連合会が提出した意見の原文は以下のとおり(英語)。

August 22nd, 2017

Comments on a Proposed Bioengineered Food Disclosure Rule
Introduction

 Seikatsu Club Consumers' Co-operative Union is a consumers' co-operative in Japan with amembership of 380,000 households. Regarding the 30 questions for consideration by interested stakeholders on the proposed rule on GMO labeling, we are sending you our comments on the questions which are of strong interest to Japanese consumers.

 Japan is one of your major export markets, as we import a great deal of food in the form of farm products from the United States. Our co-operative provides our members with food mainly produced from domestically grown ingredients, but we import non-GM corn and soy meal from the United States to feed our animals. The trend of GM labeling in the United States will have a huge impact on Japanese consumers and manufacturers as well. That is why we decided to send our comments on this occasion.

Comments
1. GMO labeling must be clear and on the package, using text and not a QR code. (Questions 14, 15, 16)

 While the National Bioengineered Food Disclosure Law includes potential options other than on-package labeling, such as QR codes and websites, only on-package labeling provides easy access to all consumers. It is reported in Japan that 78% people between the ages of 15-49 have a smartphone, and only 40% of seniors (age 60-79) own a smartphone. Even those who do own smartphones are not guaranteed consistent access to the internet. At the end of the day, a substantial number of consumers would be deprived of their right to know if GMO labeling were to be carried out through QR codes. In order to ensure information disclosure for consumers in a fair manner, GMO labeling must be on the package, using text and not a QR code.

2. All GMOs must be labelled. (Questions 2, 3, 4, 10)

 The labeling law should ensure that ALL foods produced through genetic engineering are labeled based on traceability, including highly refined GE sugars and oils as well as processed corn and soy ingredients, even if they are so highly processed that the altered gene and proteins thereof are not detectable in the final product.

3. GMOs must be labelled in a timely fashion.

 We strongly request that USDA will meet its deadline of proposed and then final rules by July 29, 2018. Many major food companies are already labeling GMOs at a voluntary level. We sincerely hope that USDA will require GMO labelling as initially planned without delay.

Thank you.

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