グルテンフリーのホームベーカリー紹介 農研機構市民講座2018年5月22日
・米粉100%パンが作れる!
農研機構(久間和生理事長)は6月9日、つくば市の「食と農の科学館」で第21回市民講座を開く。米粉100%パン研究開発の経緯と最新ホームベーカリーを紹介する。講師は矢野裕之・同機構食品素材開発ユニット長。参加は無料。
米粉100%パンの開発の背景は「パンは好きだけれども小麦アレルギーがあるので食べられない」という人が多く存在することだ。小麦アレルギーは卵と牛乳に次いで多い食物アレルギー。消費者庁によれば、国内で食物アレルギー体質をもつ人の正確な人数は把握できていないとしているが、全人口の1~2%(乳児に限定すると約10%)の人々が何らかの食物アレルギーを持っているという。
また近年、ダイエットや体質改善効果への期待から、グルテン不使用の「グルテンフリー食」が注目されている。グルテンはパンを膨らませる役割があり、市販されている米粉パンの多くは小麦グルテンが添加されている。
このため、機構ではグルテンを使わずに、米粉と食塩、水、油のみで、小麦粉パンと同じようにふっくらと仕上がるホームベーカリーの開発をタイガー魔法瓶(菊池嘉聡社長、本社・大阪)と共同で進めてきた。
すでにホームベーカリーは商品化され、昨年9月から販売を開始している。製品名はグランエックス(KBD-X100=写真上、特許出願中)で、その特徴は、独自のIH加熱技術を利用し、発酵温度をコントロール、高火力で一気に加熱することで、米粉100%の無添加でふっくらとした「グルテンフリー食パン」の焼きあげを実現した。オープン価格だが、量販店などでは3万円強で売られている。
同社によると「この製品で、グルテンフリー食を実践したい人の手助けになるだけでなく、国産の米粉を主原料にパンを作ることにより、年々減少傾向にある食料自給率の向上にも貢献していきたい」としている。
(写真)米粉100%パンをもつ農研機構の職員
市民講座の概要は次の通り。
○日時:6月9日、午前10時から11時まで
○会場:食と農の科学館 オリエンテーションルーム(茨城県つくば市観音台3-1-1)
○電話:029-838-8980
○申込方法:農研機構市民講座(つくば) 「米粉100%パンの開発とホームベーカリー製品化」 申込みフォーム
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