野生キノコの種類で放射性セシウム濃度に違いが 森林総研などの研究グループ2020年1月21日
森林総合研究所、国立環境研究所、東京大学大学院の研究グループは、福島第一原発事故後の東日本における野生キノコ各種の放射性セシウム濃度特性を明らかにした。
セシウム吸収度のキノコの種による違い。
2011年の福島第一原発事故によって東日本の広域で放射性セシウム汚染が発生した。キノコは放射性セシウムを吸収する能力が高く、広い範囲で食品の基準値を超える野生キノコが見つかっている。一方で、野生キノコは種類が多く判別が難しい場合があること、種類ごとの濃度特性が明らかでなかったため、野生キノコを一括りにして出荷制限が指示されている。
このため研究グループでは、事故後に各自治体で食品の安全性確認のために行われている食品の放射能モニタリングデータに着目し、14県107種3189検体の測定データを解析した。その結果、これまで明らかではなかった野生キノコの種ごとの濃度特性を数値化することに成功した。
研究グループは、この結果は、出荷制限・解除の検討に活用できる可能性があるため、今後さらなる追加調査や検証を行って、推定モデルの精度を高めて行く必要があるとしている。
なお、この研究成果は、2019年9月に"Environmental Pollution誌"に公開された。
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