ネギハモグリバエに注意を 栃木県農業環境指導センター2020年9月7日
栃木県農業環境指導センターは9月4日、昨年県内では初めて確認されたネギハモグリバエの被害が拡大していると注意を促した。
ネギハモグリバエB系統の成虫昨年の初確認は9~10月にかけて。6市町のねぎ栽培ほ場においてで、従来のA系統より激しく食害する傾向があるB系統の食害を多くのほ場で確認した。
今年もすでに一部のほ場で激しい食害を確認しており、「被害が拡大している」(同センター)と考え、昨年発生しなかった地域でも発生する可能性があるとみて注意を促した。
今年も9~10月にB系統の発生が増えると見込んでおり、昨年被害を被らなかった地域においても十分な注意と多発前の防除が重要だとしている。
AB両系統とも成虫は葉の組織内に産卵し、孵化した幼虫は葉の内部に潜り込んで葉肉を食害する。発生が確認されたB系統はA系統より発育にかかる所要日数が短いことが分かっており、とくにB系統は集団で動く傾向がある。ひどい場合は葉全体が白化する。
ネギハモグリバエに適用のある薬剤で発生初期の防除を徹底することが重要だが、IRACコードの異なる薬剤をローテーションで使用し、抵抗性の発達を抑制する防除も大事だ。発生を確認した際は、速やかな防除が必要になる。
ねぎは薬液が付着しにくく、展着剤を使って展着性を高めることも重要としており、食害に遭った葉や収穫残さは本種の発生源となるためほ場には放置せず、一カ所にまとめて積み上げ、ビニールなどで覆い、裾の部分を土で埋めて密閉するなど適切な処分を促している。
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