GAPでブランド化 選ばれる産地づくりへ 日本農業労災学会がシンポ2020年10月27日
日本農業労災学会は10月23日、オンラインでGAP(農業生産工程管理)を中心とする「農業者・農協等関係団体の連携強化による農業労働安全・労災補償対策の実践」について、第7回シンポジウムをオンラインで開いた。特に今回は、GAP認証取得とブランド化、そのためのJA関係者の連携による農業労働安全などについてディスカッションした。
山間地の小水田で作業するコンバイン
同学会は昨年、GAP導入の目的の一つである「安全な労働環境の整備」をテーマに取り上げた。今年は、それを一歩進めて、具体的な対策の手法を探った。シンポジウムではGAP取得と農産物の価格について、東京農大の門間敏幸名誉教授が「直接結びつくことはないが、産地ブランドづくり、選ばれる産地づくりとして、積極的に展開すべきではないか」と、GAP取得のメリットを挙げる。
GAPとブランド化では、岩手県宮古市のブロッコリー産地と、兵庫県のJAたじまの事例が報告。宮古市ではJAの野菜生産部会が、令和元年度GAP団体認証取得にチャレンジ。これをJAが支援した。GAP取得の意義について、「資材の発注など、コスト意識の向上、作業動線の確保による作業の効率化など、改善意識が高まった」と、宮古農業改良普及センターの菅野史拓・上席普及員は指摘した。
またJAたじまは、安全なお米と生き物を同時に育む農法として「コウノトリ育む農法」として知られる。GAPのほか、グループで有機認証も取得して食味を向上させ、米のブランド力を強めている。同JAの但東営農生活センターの谷垣康センター長はグループ認証の良さについて「みんなで課題解決ができることにある。人数が集まると〝文殊の知恵〟が湧く」と報告した。
このほか井関農機による、農業女子の声をもとに農機を開発した同社の農業女子プロジェクトの取り組みの報告、JAも参加する福岡県の農業労災事務センターの紹介などがあった。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(160)-食料・農業・農村基本計画(2)-2025年9月20日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(77)【防除学習帖】第316回2025年9月20日
-
農薬の正しい使い方(50)【今さら聞けない営農情報】第316回2025年9月20日
-
Sagra della Porchetta Italica(イタリアの伝統的な焼き豚祭り)【イタリア通信】2025年9月20日
-
【人事異動】JA全農(10月1日付)2025年9月19日
-
【注意報】ダイズ、野菜類、花き類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2025年9月19日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】トランプ流企業統治改変の怪しさと日本への影響2025年9月19日
-
【サステナ防除のすすめ2025】秋まき小麦防除のポイント 除草とカビ対策を2025年9月19日
-
農業土木・鳥獣対策でプロフェッショナル型キャリア採用 課長級の即戦力を募集 神戸市2025年9月19日
-
「ヒノヒカリ」2万9340円 JAおおいたが概算金 営農支援が骨子2025年9月19日
-
米価下落に不安の声 生産委員 食糧部会2025年9月19日
-
【石破首相退陣に思う】地方創生、もっと議論したかった 日本共産党 田村貴昭衆議院議員2025年9月19日
-
配合飼料供給価格 トン当たり約550円値下げ 2025年10~12月期 JA全農2025年9月19日
-
(453)「闇」の復権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月19日
-
「1粒1粒 愛をコメて」来年産に向けた取り組み 令和7年度 水稲高温対策検討会を開催 JA全農ひろしま2025年9月19日
-
9月21日に第6回「ひろしまの旬を楽しむ野菜市」 「3-R」循環野菜や広島県産野菜を販売 JA全農ひろしま2025年9月19日
-
JA全農主催「WCBF少年野球教室」熊本市で27日に開催2025年9月19日
-
「長崎県産和牛フェア」東京・大阪の直営飲食店舗で開催 JA全農2025年9月19日
-
大阪・関西万博で「2027年国際園芸博覧会展 未来につなぐ花き文化展示」開催 国際園芸博覧会協会2025年9月19日
-
東京科学大学と包括連携協定を締結 農研機構2025年9月19日