ローズマリーにヨコバイ科の一種が発生 東京都2020年11月4日
東京都病害虫防除所はヨコバイ科の一種のEupteryx decemnotata Reyによるローズマリー被害を東京都区部と多摩地域で初めて確認。10月30日に病害虫発生予察特殊報第1号を発表した。
成虫、成虫の頭部 (横浜植物防疫所原図)
5月に東京都区部で鉢植えのローズマリーに害虫が発生し、葉が変色しているとの情報提供があり、現地調査を行ったところ、採取した葉からヨコバイ類の成虫が確認された。また、多摩地域のローズマリーにも類似したヨコバイ類を確認し、横浜植物防疫所に同定を依頼した結果、いずれもEupteryx decemnotata Reyであることが判明した。
同種は平成28年に千葉県で確認されて以降、神奈川県、大分県、大阪府、京都府、愛知県で発生が確認されている。
成虫は体長2.2~3.0mmで細長く、体色は黄緑色で前翅に褐色で縁取られた斑紋が多数ある。頭部には10個の黒色斑紋がみられる。
国内での生態は明らかになっていない。ヨーロッパが原産で、ヨーロッパ各国、アメリカ合衆国、チュニジアで発生が確認されている。寄主植物は主にシソ科でローズマリーのほか、海外ではレモンバーム、ペパーミント、イヌハッカ、バジル、オレガノ、マジョラム、セージ、タイム等への寄生が報告されている。
被害として、この虫が吸汁することで葉表にかすり状の小斑点を生じる。被害が大きいと黄化、落葉する。
10月29日現在、この種に対する登録農薬はない。防除対策では、寒冷紗等の被覆資材で植物を覆い、本虫の侵入を防止する。被害が大きい株は抜き取り、穴に埋める等、適切に処分をするよう促している。
ローズマリーの葉の被害(かすり状の小斑点)、鉢植えのローズマリーにおける被害(葉の黄化)
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