パパイヤに国内2例目の病害虫発生 鹿児島県2020年11月24日
鹿児島県病害虫防除所は和泊町のパパイアに、Paracoccus marginatus(仮称:パパイアコナカイガラムシ)の発生を確認し、11月20日に特殊報第2号を発表した。この種の確認は沖縄県に次いで2例目となる。
パパイア果実への寄生状況
8月頃から和泊町のバナナ栽培ほ場内に自生しているパパイアで、葉や果実にカイガラムシ類の発生が見られ、果実のすす症状や葉の黄化、縮葉、褐変等が確認された。門司植物防疫所にこの虫の同定を依頼した結果、Paracoccus marginatusと判明し、その後の調査で同町内の別のパパイアや与論町のパパイアでも同種を確認している(11月18日時点)。
Paracoccus marginatusは主に葉裏に寄生するが、発生量が多い場合は葉柄や茎、果実にも寄生する。寄生を受けた植物体は衰弱し、葉の黄化や落葉、すす症状とともに未展開葉では縮葉症状を呈し生育が停止する。
パパイア葉裏への寄生状況
好適な寄主植物はパパイアだが広食性で、文献ではアセロラ、アボカド、マンゴー、コーヒー、ナス、バンレイシ属(アテモヤ、チェリモヤ等)、プルメリア、フヨウ属(ハイビスカス、ハマボウ等)等で寄生の記録がある。 沖縄県では平成29年12月時点でアワユキセンダングサ、オクラ、キャッサバ、グアバ、クワ、テイキンザクラ、ハイビスカス、パパイア等で発生が確認されている。 雌成虫は体長2.0~3.5mmで白いロウ物質で覆われており、卵嚢に100~600個の卵を産む。原産地はメキシコ及び中米諸国と考えられており、海外では北米南部、アジア(台湾、中国等)、アフリカ等に分布している。
防除対策では現在、パパイアのコナカイガラムシ類の防除で使用可能な登録薬剤はないため、次の防除方法を推奨している。
(1)寄生を確認した場合は寄生部位を速やかに除去し、袋等に入れ密封して適切に処分する。
(2)雑草のアワユキセンダングサにも寄生するため、ほ場や施設内外の雑草管理を行う。
また、発生地域の沖縄本島や沖永良部島、与論島等から、パパイアやその他寄主植物のコーヒー、マンゴー、ハイビスカス等の苗木を導入するに際には、この種の寄生に注意するよう呼びかけている。
雑草のアワユキセンダングサにも寄生
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