冬期のジャンボタニシ防除対策を紹介 愛媛県2021年1月8日
愛媛県病害虫防除所は1月6日、冬期のジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)の防除対策をまとめた病害虫防除技術情報第4号を発表。スクミリンゴガイの越冬量を減らし、来春以降の被害軽減に向けた防除対策を促している。
成貝による食害の様子(右:卵塊)
令和2年度の水稲におけるスクミリンゴガイの発生面積は、平成29年に比べ約1.2倍に拡大し、被害面積は約1.7倍に増加。近年の暖冬の影響で、スクミリンゴガイの冬越個体数は多くなっているという。また、高松気象台が昨年12月25日に発表した3カ月予報では、平均気温は平年並みか低く、1カ月予報(12月31日発表)も平年気温は低いと予想されている。このことから、スクミリンゴガイの低温による水田や用排水路での密度低下が期待される。冬期間の防除対策は次のとおり。
(1)貝を物理的に破砕し、厳寒期(1~2月)の寒風にさらすため、冬期の耕うんを実施する。
〇破砕・殺貝効果を高めるため、土壌水分が少なく田面が硬い厳寒期に実施し、トラクターの走行速度を遅め、ロータリーの回転を速くすることで、土壌を細かく砕くようにする。
〇黒ぼく土の場合、多くの貝が土中深さ6cm未満で越冬するため、耕うん深度は6cm程度を目標とする。
〇未発生ほ場への貝の持ち込みを防止するため、使用後のトラクターに付着した泥を洗浄する。
(2)発生の多かった地域では、越冬場所をなくし越冬個体を寒風にさらすため、殺害効果が高まる厳寒期(1~2月)に、地域全体で水路の泥上げを実施する。
(3)農水省「スクミリンゴガイ防除対策マニュアル(移植水稲)」(以下のリンク先ページ下部)参照。
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