国内で初めてクロネハイイロヒメハマキのオリーブ寄生を確認 香川県2021年1月29日
香川県農業試験場病害虫防除所は1月28日、小豆島町のオリーブにクロネハイイロヒメハマキの寄生を初めて確認し、特殊報第4号を発令した。

8月に香川県農業試験場小豆オリーブ研究所内のオリーブに、新梢の葉を綴って食害しているハマキムシの幼虫を発見した。幼虫を採取し飼育したところ、これまでの加害種とは異なる蛾が羽化したため、神戸植物防疫所に羽化成虫の同定を依頼した結果、クロネハイイロヒメハマキと判明した。なお、9月~10月に県内の経済栽培園地や街路樹などのオリーブを加害しているハマキムシ類を調査したが、この種の寄生は確認していない。
小豆オリーブ研究所と病害虫防除所がこれまで確認していたオリーブを加害するハマキムシ類は、チャハマキ、チャノコカクモンハマキ、マエアカスカシノメイガの3種だった。この種の寄主植物はリンゴ、ズミ、ウワミズザクラ(バラ科)、イボタノキ(モクセイ科)、イヌツゲ、アオハダ(以上モチノキ科)。国内では北海道から沖縄まで広く分布しており、香川県全域に生息していると考えられる。同防除所の担当者によると、「クロネハイイロヒメハマキは広範囲に生息しているが、オリーブへの寄生の報告は国内初と考えられる」と話し、特殊報の発令に至ったと説明している。
成虫の体長は開張11~23mmで、幼虫の体長は約10mm。オリーブでは幼虫は新芽や新梢を綴り合わせて食害し、その中で蛹化する。リンゴでは年間3~5回発生するとみられ、枝や幹に産み付けられた卵で越冬する。
防除対策では、オリーブまたは果樹類のハマキムシ類に対して登録のある農薬で防除する。発生を確認した場合は、寄生している葉ごと速やかに除去し、適切に処分するよう促している。
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