「水が来ない!」畜産農家などに打撃 台風14号 宮崎県内で農業被害広がる2022年9月21日
九州などに上陸した台風14号により宮崎県で農業被害が広がっている。県内各地で水田や農業用ハウスが冠水する被害が相次いだほか、停電で計10万羽もの鶏が死んだことが確認された。また、断水で牛などに水が供給できず、生産者が給水場所から水を運んで対応に当たるなど、資材高騰などに苦しむ畜産農家がさらなる打撃を受けている。
台風14号による大雨で冠水したJA宮崎中央家畜市場(宮崎県提供)
宮崎県によると、県内では台風14号により各地で水田が冠水する被害が広がっているほか、野菜についても各地でハウスが冠水する被害の情報が入っており、詳しい被害状況の確認を急いでいる。
農地・農業用施設関連では、高千穂町で土砂崩れで牛舎が道路に押し流され、親牛3頭の生存が不明。また、都城市と新富町では、停電により換気扇が停止したため合わせて採卵鶏約10万羽が死んだという。
宮崎市にあるJA宮崎中央家畜市場では、牛舎やセリ市場、事務所が冠水した。牛舎に取り残された約30頭の牛は無事だったが、事務所内は机より高い所まで水位が上がり、サーバーやパソコンなどが使えなくなったという。来月にはセリ市が予定されており、復旧を急いでいる。さらに農地31カ所、農業用施設(水路、農道)で13カ所で被害が発生している。
また、県内各地で断水が発生し、畜産農家が打撃を受けている。土砂崩れで水を送るポンプが破損した高原町では、約75%に当たる3300世帯で断水が続いている。畜産農家は家畜に水を与えられなくなったため、町が設置した家畜用の給水場所にタンクを持参して水を運ぶなどして対応に当たっている。
重要な記事
最新の記事
-
農畜産物を「交渉カード」にするな トランプ関税でJA茨城県中央会 森山自民幹事長に緊急要望2025年5月10日
-
米など「重要5品目」守り抜く トランプ関税交渉で森山自民幹事長 茨城で表明2025年5月10日
-
シンとんぼ(141)-改正食料・農業・農村基本法(27)-2025年5月10日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(58)【防除学習帖】第297回2025年5月10日
-
農薬の正しい使い方(31)【今さら聞けない営農情報】第297回2025年5月10日
-
JA貯金残高 107兆2744億円 3月末 農林中金2025年5月9日
-
米、再生産可能な施策で後押し 石破茂総理2025年5月9日
-
【JA人事】JAぴっぷ町(北海道)大西組合長を再任(3月28日)2025年5月9日
-
備蓄米 全農出荷済み6万3266t 落札量の3割 出荷依頼には100%対応2025年5月9日
-
イネカメムシ被害を防げ 埼玉県と加須市、「防除」を支援 JAの要請実る2025年5月9日
-
備蓄米の円滑な流通 さらなる方策検討 買戻し条件見直しも 江藤農相2025年5月9日
-
米価 「高くなる」判断がやや増加 米穀機構2025年5月9日
-
(434)世界の配合飼料業界のダイナミズム【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年5月9日
-
全農杯全日本卓球選手権大会(ホープス・カブ・バンビの部)岐阜県予選会を県産品で応援 JA全農岐阜2025年5月9日
-
職員対象に「農業体験研修」を実施 JA全農あきた2025年5月9日
-
米を買うときに重視「国産米」77.8% お米についての緊急アンケート 日本生協連2025年5月9日
-
外食市場調査3月度 市場規模は3162億円 3か月ぶりに前年比でもマイナス2025年5月9日
-
BASFグループの第1四半期業績 特別項目控除前EBITDAはほぼ前年同期水準を確保2025年5月9日
-
鳥インフル 米サウスダコタ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年5月9日
-
生活協同組合ひろしまと連携協定「無印良品」商品を供給開始 良品計画2025年5月9日