花粉症対策で農相「飛散しない苗植え替えと飛散防止剤散布を重点的に」 関係閣僚会議受けて2023年4月14日
「花粉症に関する関係閣僚会議」の初会合が4月14日、開かれ、岸田首相は、今後10年間を視野に入れた対策を今年6月の骨太の方針までにまとめるよう関係閣僚に指示した。これを受けて野村哲郎農相は会見で、「農水省としては発生源対策と飛散防止対策が中心になる。花粉の出ないスギの苗の植え替えと花粉を飛ばさない飛散防止剤の散布に重点的に取り組みたい」と述べ、農水省として2つの対策を柱に取り組む考えを示した。
関係閣僚会議には、野村農相のほか西村環境相や加藤厚生労働相などが出席した。
野村農相は会見で、岸田首相から、発生源対策としてスギの伐採の加速化計画の策定や飛散対策、それに根治治療に向けた暴露発症対策の主に3点について指示を受けたと説明し、農水省としては発生源対策と飛散対策を中心に取り組む姿勢を示した。
このうち発生源対策となる花粉の出ないスギについては、すでに日本全体のスギの約50%を植え替えることができる苗を確保しているものの、伐採による植え替えは1%ほどしかないと説明、「植え替えが進んでいないので、そこを重点的に取り組んでいきたい」と述べ、伐採の加速化を進めたいとの考えを示した。
また、スギの伐採による植え替えを急速に広げることは難しいとの認識を示したうえで、「花粉の雄花を枯らす飛散防止剤が開発されているので、今の木を早く伐採するというより、少なくとも飛散防止剤をまいてくれないかと考えている。今後、林野庁で検討を進めることになるが、一方で飛散しない仕組み、伐採後は花粉の出ない苗を植えるという方向しかないと思う」と述べ、農水省としては2つの対策を柱に取り組んでいく考えを示した。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日