肥料、飼料の高止まり続く 生産資材は前年同月比7.4%上昇 4月の農業物価指数2023年6月1日
農水省が公表した今年4月の農業物価指数によると、令和2年を100とした指数は生産資材で122.3となり、前年同月比で7.4%上昇した。前月からは0.2%の上昇にとどまっているが、肥料、飼料とも引き続き高止まりの状態が続いている。
5月30日に公表された農業物価指数(4月)のうち、生産資材の内訳をみると、肥料は155.3で前年同月より38.0%上昇、前月比で0.1%上昇した。飼料は147.3で前年同月より12.8%上昇、前月よりは0.8%下がった。
肥料のうち高度化成は前月より0.1%下がって170.7、尿素は前月から横ばいで222.9、塩化カリウムは0.1%上回って207.9で、いずれも動きは小幅で高止まりしている。
肥料をめぐっては、JA全農が秋肥価格(6月~10月)について高度化成で春肥に比べて28%値下げすることを公表しており、6月の農業物価指数から少しずつ反映されるとみられる。
飼料については、配合飼料は0.7%下がって147.4。トウモロコシは1.5%下がって165.6となった。JA全農は令和5年4~6月期の配合飼料価格について、全国全畜種総平均でトン当たり2000円値下げすると発表しており、こちらについても徐々に価格に反映されてくるとみられる。
一方、農産物は106.3で前年同月より3.6%上昇したが、前月からは0.7%低下した。
鳥インフルエンザ流行の影響で鶏卵は196.9に上り、前年同月比で55.4%上昇し、全体を押し上げた。米は84.3で前年同月より8.6%上昇したが、前月からは0.2%の上昇にとどまっている。果実は98.6で前年同月から17.1%低下したが、前月からは0.7%上昇した。
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