水稲の縞葉枯病の発生が一部で多くなる「病害虫発生予報第2号」2019年5月20日
農林水産省は、5月15日、向こう1か月の主な病害虫の発生予察情報を発表した。それによると、水稲では縞葉枯病の発生が南関東および北陸の一部の地域で多くなると予想している。
気象庁の向こう1か月の予報(5月9日付)では、全国的に気温は高く、降水量は日本海側は平年並みか少ない、沖縄・奄美は平年並か多いと予想している。
【水稲】
縞葉枯病の発生が、南関東及び北陸の一部の地域で多くなると予想されているほか、埼玉県から注意報が発表されている。ヒメトビウンカがウイルスを媒介することにより発病するため、当該虫を対象とした防除を実施することが対策上重要になる。
【麦類】
赤かび病の防除は、感染しやすい時期を捉えた薬剤散布が重要。麦の種類に応じて以下の通り、適切な時期に最初の薬剤散布を行うこと。
小麦:開花を始めた時期から開花最盛期まで
二条大麦:穂揃い期の10日後
六条大麦:開花を始めた時期から開花最盛期まで
冬から今春にかけて気温の上昇が大きかった地域では、平年よりも早く出穂しているほ場もあることから、都道府県の提供する発生予察情報を参考に、地域ごとの散布適期を確認して適切に薬剤散布を実施する。
【野菜・花き】
◎イチゴ
ハダニ類の発生が、四国及び北九州の一部の地域で多くなると予想されている。本虫は、気温の上昇とともに増加する傾向があり、発生密度が高くなってからでは防除が困難となる。ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施する。
【果樹】
◎カンキツ
ハダニ類の発生が、東海、四国及び北九州の一部の地域で多くなると予想されている。園内を注意深く観察し、発生状況に応じて防除を実施すること。
◎ナシ
黒星病の発生が、北東北及び近畿の一部の地域で多くなると予想されている。対策にあっては、り病部の除去、薬剤散布等の防除を実施する。また、薬剤の選定にあっては、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にする。
◎モモ
せん孔細菌病の発生が、南東北、東海、近畿及び中国の一部の地域で多くなると予想されており、前回の予報発表以降に和歌山県、岡山県、愛知県および福島県から注意報が発表されている。
本病は、春期に枝に形成される春型枝病斑(スプリングキャンカー)が伝染源となり、降雨や風により発生が助長される。
前年の発生が多かった地域では、当該病斑が形成されやすい環境となっているため発生が多くなると予想される。園内を注意深く観察し、発病枝が確認されたら確実に除去し園外に持ち出し処分すること。
◎リンゴ
黒星病の発生が、北海道及び東北の一部の地域で多くなると予想されており、北海道および岩手県から注意報が発表されている。本病の対策にあっては、り病部の除去、薬剤散布等の防除を実施する。
また、本病はDMI剤等に対して耐性菌が発生しているので、薬剤の選定にあっては、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適切に選定すること。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(172)食料・農業・農村基本計画(14)新たなリスクへの対応2025年12月13日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(89)フタルイミド(求電子剤)【防除学習帖】第328回2025年12月13日 -
農薬の正しい使い方(62)除草剤の生態的選択性【今さら聞けない営農情報】第328回2025年12月13日 -
スーパーの米価 前週から14円下がり5kg4321円に 3週ぶりに価格低下2025年12月12日 -
【人事異動】JA全農(2026年2月1日付)2025年12月12日 -
新品種育成と普及 国が主導 法制化を検討2025年12月12日 -
「農作業安全表彰」を新設 農水省2025年12月12日 -
鈴木農相 今年の漢字は「苗」 その心は...2025年12月12日 -
米価急落へ「時限爆弾」 丸山島根県知事が警鐘 「コミットの必要」にも言及2025年12月12日 -
(465)「テロワール」と「テクノワール」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月12日 -
VR体験と牧場の音当てクイズで楽しく学ぶ「ファミマこども食堂」開催 JA全農2025年12月12日 -
いちご生産量日本一 栃木県産「とちあいか」無料試食イベント開催 JA全農とちぎ2025年12月12日 -
「いちごフェア」開催 先着1000人にクーポンをプレゼント JAタウン2025年12月12日 -
生協×JA連携開始「よりよい営農活動」で持続可能な農業を推進2025年12月12日 -
「GREEN×EXPO 2027交通円滑化推進会議」を設置 2027年国際園芸博覧会協会2025年12月12日 -
【組織改定・人事異動】デンカ(1月1日付)2025年12月12日 -
福島県トップブランド米「福、笑い」飲食店タイアップフェア 期間限定で開催中2025年12月12日 -
冬季限定「ふんわり米粉のシュトーレンパウンド」など販売開始 come×come2025年12月12日 -
宮城県酪初 ドローンを活用した暑熱対策事業を実施 デザミス2025年12月12日 -
なら近大農法で栽培「コープの農場のいちご」販売開始 ならコープ2025年12月12日


































