「日本自然保護大賞2021」授賞賞者決定 記念シンポジウム開催 NACS-J2021年1月18日
日本自然保護協会は、自然保護と生物多様性保全に大きく貢献する取り組みに対し、その成果と尽力を表彰する「日本自然保護大賞」の2020年度授賞者を決定。授賞記念シンポジウムは3月13日、オンラインで開催する。
同協会は、「自然保護憲章」制定40周年にあたる2014年に、日本の自然保護と生物多様性の保全に大きく貢献した取り組みを表彰する「日本自然保護大賞」を創設。地域性、継続性、専門性、先進性、協働の観点から、生物・生態系の研究、自然保護の実践、環境教育の推進などの優れた活動に賞を贈っている。

第7回となる今年度は、SDGsや生物文化多様性への関心や行動の高まりを踏まえ、幅広いジャンルから募集。全国各地から129件(保護実践部門54件、教育普及部門45件、子ども・学生部門30件)の応募があり、大賞3部門につき各1件のほか、特別賞として沼田眞賞1件、選考委員特別賞2件への授賞を決定。また、20の活動が入選した。
授賞記念シンポジウムは、3月13日午後2時から5時にYouTubeでオンライン配信。受賞者が、地域の自然に根ざした、新しい発想や多様な協働による活動の成果を発表する。zoom画面のライブ配信で無料公開、申込不要。
◎日本自然保護大賞2021授賞者
<大賞/保護実践部門>
吉崎 和美(熊本県)
「天草における長期的かつ総合的な自然環境保全活動」
1974年に小学校職員として天草に赴任後、天草の干潟の多様な生物相を文字通り丸ごと調査し、保全活動や開発問題に対し保護運動などの取り組みを精力的に継続。2018年には『天草のカニ類写真図鑑』を自費出版し、地元の小・中・高校に寄贈。
<大賞/教育普及部門>
生物多様性びわ湖ネットワーク(滋賀県)
「トンボ100大作戦~滋賀のトンボを救え!」
滋賀県に拠点を持つ異業種の企業8社が連携し、県内で確認されている100種のトンボの調査・保全・情報発信に取り組み、専門家や地域団体との連携の輪を広げながら、一丸となって滋賀県の生物多様性保全に楽しく貢献している。
<大賞/子ども・学生部門>
あいおいカニカニブラザーズ(兵庫県)
「兵庫県相生湾のカニたち ~ 僕らの住むまちのカニを知りたくて」
小学生の兄弟が6年ほど前から、ふるさと相生湾のカニの観察・調査に取り組み、見つけたカニは22科75種、そのうち3種は兵庫県初記録種。すべての出来事を書き留めた膨大な記録をもとに、活動の成果を学会や講演で活発に発表している。
<特別賞/沼田眞賞>
畠島海岸生物群集一世紀間調査グループ(和歌山県)
「畠島における海岸生物群集一世紀間調査活動 ~ 半世紀を終えて」
田辺湾の無人島・畠島(はたけじま)で、「海岸生物群集一世紀間調査」と称して1969年から海岸生物群集の調査を継続。ウニ類では世界初の50年におよぶ調査で、ウニ類が人間活動の間接的な影響を強く受けていることを明らかにした。
<特別賞/選考委員特別賞>
豊橋市教育委員会、豊橋湿原保護の会、豊橋自然歩道推進協議会(愛知県)
「土壌シードバンクの埋土種子を活用し森林化した湿地を再生・保護する」
豊橋市・葦毛(いもう)湿原(愛知県指定天然記念物)で2013年から、地表面近くに多く含まれる埋土種子を効率的に発芽させる方法で、乾燥が進み森林化した湿地の再生に取り組み、県絶滅危惧種など14種の植物を復活させた。
<特別賞/選考委員特別賞>
長崎県立諫早農業高等学校 食品科学部(長崎県)
「森林環境の保護を目指した放置竹林削減へ向けた取り組み」
放置竹林の急増問題の解決に向け、県内で盛んなキノコの菌床栽培に竹を利用できないかと、栽培の基材である米ぬかを竹パウダーに変える研究や実験を重ねた結果、菌糸の増殖スピードが早く、抗菌効果も高いことを実証した。
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