六次産業化で浜田の地域水産業再生へ「佐伯屋オンラインショップ」オープン2021年1月27日
(有)サエキ(島根県浜田市)は、地域最大の漁業会社である浜田あけぼの水産の傘下となり、グループ全体で地域水産加工業の再生に向け「六次産業」への取り組みを開始。同時に開発した商品を販売する「佐伯屋オンラインショップ」をオープンした。これを記念して特定の商品を購入すると、「のどぐろ桜干し」をプレゼントするキャンペーンを実施している。
島根県浜田市の水産加工業はカレイ塩干品生産で日本一。加工原料を供給する沖合底びき網漁業(沖底)とともに"水産のまち"浜田市の発展を支えてきたが、近年の魚離れの影響から、加工業の主力産品であるカレイ類を中心とした塩干品の売上が大幅に減少。加工従事者の高齢化もあり、同市の加工業者は最近15年間で半減し、塩干品生産量も急激に減少しており、塩干品の主原料であるカレイ類の魚価は低迷している。
浜田市の水産加工業者は、家族経営を中心とした零細企業が多く、営業を専門とする職員はほとんどいない上、決済期限の問題から、出荷先は京阪神を中心とした消費地卸売市場に偏り、製造原価を下回る安値で取引されるケースが多い。また、多くの加工場でHACCPへの対応は急務となっている。同事業では、地域最大の漁業会社で親会社である浜田あけぼの水産が水揚げした魚を、サエキが加工し、ECで販売する六次産業化モデルを構築することで、浜田市の水産業を少しでも再生したいという思いで進めていく。
ECサイト「佐伯屋オンラインショップ」では、島根県水産技術センターと共同開発した低温燻製の商品「燻星 瑞かれい」「燻星 ひらめ」「燻星 まだい」を販売。魚の鮮度と旨味成分であるイノシン酸は、漁獲直後から時間とともに減少し、温度が高いほど減少速度が速くなることから、燻製時間を1時間程度に短縮し、5度と低温で燻製。開発した新商品は、燻煙時も含めて全工程を低温で行うため鮮度低下を防ぎ、旨味成分であるイノシン酸を多く残した状態で製品化することに成功した。また、煙で燻す前に塩と砂糖だけで味付けと脱水を行い、添加物は一切使用しない自然食品。刺身のまま魚の旨味と天然木の香りが楽しめ、ワサビ醤油やドレッシングでシンプルに、また、カルパッチョにも最適な逸品となった。
また、特定商品を購入すると佐伯屋の代名詞「のどぐろ桜干し」が無料で付いてくるオンラインショップのオープン記キャンペーンも実施。のどぐろ桜干しは秘伝のタレに漬け込み、ぜいたくに5尾ののどぐろを桜の模様に作り上げた逸品。口の中に広がる風味とジューシーな旨味が特徴で、日本酒やビールとも相性抜群だ。
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