3月の卵価が平成以降最高値更新 スーパー客「特売日まで我慢」 農相は「ブラジルから輸入」2023年3月31日
資材高騰や鳥インフルエンザ流行の影響で高騰が続く卵の3月の平均卸売価格は前年同月より約75%上昇し、平成以降の最高値を更新した。東京都内のスーパーでは、買い物客から「特売日まで我慢している」などと買い控えをする声が聞かれた。こうした中、野村哲郎農相は3月31日の閣議後会見で、供給不足に対応して、ブラジルから卵を輸入する動きが進んでいることを明らかにした。

高値が続く卵の売り場(東京・墨田区の「スーパーイズミ」で)
平成以降の最高値 32年ぶりに更新
JA全農たまごによると、3月の東京の卵のM基準値(円/㎏)の平均卸売価格は343円となり、前月より16円上昇した。前年同月の195円と比較すると約75%上昇した。これまでの最高値だった平成3年3月の335円を32年ぶりに上回り、平成以降、最高値となった。
鶏卵の卸関係者によると、飼料価格の高騰に過去最多となっている鳥インフルエンザの発生が拍車をかけている。鳥インフルエンザによる鶏の殺処分数は、全国の飼養羽数全体の1割を超す1645万羽に達しており、卵の卸売価格の上昇は7か月連続となった。
スーパー「きちんと入るか心配」客は「特売日まで我慢」
東京都墨田区にある「スーパーイズミ」。Mサイズ10個入りパックが338円(30日現在)で販売されていた。五味衛社長によると、例年は170円台で約2倍になっているという。約40年間営業を続けてこれほど卵が高騰したのは初めてで、毎週2日、赤字覚悟で特売日を設けているが、続けられるかどうか悩み始めている。
「問屋さんから優先的に仕入れさせてもらっていますが、品切れのスーパーも出始めているので、いつまできちんとはいってくるか不安ですね。全体の販売数は通常の販売位まで減っています。ほかの経費も上がってきているので厳しいですね」
買い物客に聞いてみた。70代の女性客は「びっくりする位高くなっていますね。以前は店に来るたびに卵を買っていましたが、今は特売日まで我慢しています。卵は調理も楽で栄養を取りやすいのでタイミングを考えながら買い続けます」と話した。別の女性客は「今は卵を食べずに野菜から栄養を取ることにしています。電気などいろいろなものが値上がりして生活が大変です」と話した。
ブラジルから輸入の動きも
一方、野村農相は会見で、卵の供給不足が続く中、業界からの聞き取りでブラジルから輸入する動きが進んでいることを明らかにした。ブラジルでは今シーズン鳥インフルエンザの被害がなく、殻付きの卵を輸入する動きが出始め、4月に第一便が到着する見通しだという。ただし、輸送に1か月から1か月半かかり、加工用などに使われるという。
野村農相は、「鳥インフルエンザが発生した農場で清浄化して雛を入れ始めたところも出てきている。発生前までに回復するには1年かかるが、輸入も加わることで消費者に迷惑がかからないように進めていきたい」と述べた。
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