衛星画像による持続可能なコーヒー農園の実現で協業 UCC上島珈琲×国際航業2021年9月6日
UCC上島珈琲と国際航業は、内閣府宇宙開発戦略推進事務局が実施する「内閣府令和3年度 課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」に採択された。
気候変動による栽培環境の変化や新型コロナウイルス感染症の影響により、コーヒー栽培でも、遠隔地から農園の情報を把握することができる衛星リモートセンシング技術の活用ニーズが高まっている。
コーヒー生豆は国際的に取引されている最も高価な農作物の一つであることから、生産に関わるリスクを迅速に把握することが特に重要。さらに、コーヒー栽培に必要なシェードツリーの存在により、生物多様性保全やCO2吸収が期待できるなど、コーヒー栽培は気候変動の緩和に貢献できるという側面もある。
同実証では、UCCブルーマウンテンコーヒー直営農園(ジャマイカ)とUCCハワイコナコーヒー直営農園を対象に、コーヒーノキの生育診断指標の開発と気候変動緩和指標の開発を行い、気候変動リスクの管理と持続可能な調達の実現をめざす。
UCC上島珈琲は、国際航業の衛星リモートセンシング技術を用いた同実証成果をもとに、直営農園のほか、生産農家への営農支援や、「UCCグループの責任ある調達原則」に基づく現地確認、地球温暖化による生産適地減少箇所の予測などをめざす。
現在、世界のコーヒーの市場規模は約300億ドル(生豆取引額)と推定。今後、地球温暖化が進行した場合、既存のアラビカコーヒーであれば生産適地は2050年までに50%に減少する可能性があると言われており、既存の生産地をモニタリングする市場ニーズは、今後拡大していくと考えられる。両社は、現地政府や大規模生産者に対して同実証成果を用いたコンサルティングを提供するビジネスを検討し、持続可能なコーヒー産業の発展への貢献をめざす。
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