【TAC・出向く活動パワーアップ大会2025】個別防除暦を作成 TAC部門全農会長賞 JAわかやま しもつ営農生活センター 土谷賢太郎さん2025年11月27日
TAC・出向く活動パワーアップ大会2025のTAC部門全農会長賞はJAわかやまながみね地域しもつ営農生活センター主任の土谷賢太郎さんが受賞した。
JAわかやま しもつ営農生活センター 土谷賢太郎さん
下津地域では12月に収穫した果実を蔵で熟成させ出荷する「下津蔵出しみかん」が生産されている。JAわかやま発足以前から旧JA単位で出向く活動担当者を設置し重点訪問先への定期的な訪問、提案活動を行っている。2024年度末時点で重点訪問先は1116戸で担当者は専任10人、兼任28人の体制となっている。
農家からは毎年同じように農薬を使っているがこれで合っているのか、新しい資材も出てきていると聞いているがどんなものか、といった病害虫被害についての問い合わせがもっとも多い。つまり農家所得を向上させる高品質、高単価なみかんを作るための正しい知識の共有と園地に合わせた防除指針が求められている。
担当する約300軒の農家が求めているのはJAの最大の商品、すなわち技術のある職員である。所得に直結する情報提供や知りたいことに応えてくれる課題解決型のJA職員、担当者をめざしてきた。
そこで所得向上に直結させるため、現場の声を反映した実用的な試験研究の実践と効率のいい情報伝達、指導による収益増減を分析して結果を出すことに取り組んだ。
とくに殺虫剤の薬剤試験を徹底して行った。その試験結果を伝えるために、データをもとに農家がどうすればいいのかまで伝わるように噛み砕いた資料を作成し配布した。農家への情報伝達では営農情報誌「からたち」に病害虫防除に特化した連載コラムを掲載したり、流行の病害虫に素早く対応するためにLINEや部会員メールなどでリアルタイムな農作業情報を発信している。
そのほかYouTubeで農作業のコツを配信したり、試験結果をもとに害虫同時防除リストを作成、また、新規就農者を中心に年10回以上のかんきつ塾を開き、防除や栽培に具体的なアドバイスを行って地域の篤農家から学んだ知識を産地で共有するようにこころがけている。
ただ、園地によって課題はさまざまで同じ指導では解決できないことも多い。そこで園地を巡回し選果、選別に立ち会ってデータをもとに個別防除暦を作成することにした。そこで重視しているのはデータに基づいた薬剤選定である。
農家からは、「講習会だけではなく一緒に園地を定期的に回ってもらうことで自分の園地の課題がはっきりした。個別防除暦で指導したもらうことで自分自身も納得した防除ができ、みかんの秀品率が向上し収益も約1000万円増えた」などの声が寄せられている。
ある担い手農家は23年度の秀品率51%が24年度には75%に上がった。とことん技術を磨き知識を身に着け会って問題を解決しコミュニケーションを深めて所得向上につなげていきたい。
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